生成AIを用いて未成年者や大学生らの写真を合成したわいせつな画像がSNSに大量に投稿されている問題で、警察が大規模な取り締まりに乗り出すと発表しました。
警察によりますと、最近、ある大学で女子学生の顔を合成した性的な動画が拡散されたほか、同様の目的で使われた通信アプリ「テレグラム」のチャットルームが相次いで発見されています。
被害者のなかには、中学生や高校生など未成年者をはじめ、大学生、教師、軍人なども含まれているということです。
テレグラムは、海外にサーバーを置いているため規制をすり抜けることができるうえ、被害者が被害事実を認知できず、通報が遅れてしまうということです。
こうした犯罪手口に対する国民の不安が高まっていることを受け、関係当局は、強硬な対応を取ると明らかにしました。
警察庁の国家捜査本部は、今月28日から来年3月31日までの7か月間、取り締まりを強化します。
広域自治体のサイバー性暴力捜査チームを中心に、画像の作成から拡散までを徹底的に追い、検挙する計画です。
尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領も27日の閣議で、「被害者には未成年者が多く、加害者も同じく10代が多い」と指摘しました。
そのうえで、「関係当局は、徹底的に実態を把握し、捜査を通じてサイバー性犯罪を根絶するとともに、健全なデジタル文化が定着するための教育も実施してほしい」と述べました。