尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、29日の記者会見で、日本の次の総理大臣とも、韓日の未来志向の協力関係の維持を語り合いたいと、語りました。
尹大統領は、29日午前、ソウル龍山(ヨンサン)の大統領室で開かれた記者会見で、「来年、韓日国交正常化から60年を迎えるが、韓日関係の強化に向けて必要なのは何か」という質問に対して、「韓日の未来志向の協力とシナジーが引き続き維持されるよう、日本の次の総理大臣とも協力の維持を語り合いたい」と答えました。
また岸田総理大臣が来週、韓国を訪れる方向で調整中だとも、明らかにしました。
尹大統領は、「去年3月に、韓日関係を回復させたあとに日本を訪れた際にも、形式、時期にとらわれず、必要に応じて、いつでも首脳間でシャトル外交を行うことで合意した。岸田総理大臣の韓国訪問は最終的に決まってはいないが、決まれば歓迎する」と話しました。
大統領の記者会見は、ことし6月に続いて、これで3回目です。
また尹大統領は、政権発足から2年3か月あまりがすぎた時点での国政運営の方向を説明し、国民生活、経済、外交、安全保障などの分野と、改革課題の構想について明らかにしました。
尹大統領は「年金、医療、教育、労働の4つの改革を必ず実現する」と強調し、このうち年金改革については、「国が支払いを保障するという内容を法律に明記する必要がある」とし、構造改革の方向性として、若年層と中高年層で保険料の引き上げのスピードに差を設ける案を検討していると述べました。
また医療改革は、医学部の定員拡大は確定したため、今後は地域・必須医療の再生に注力すると述べました。
そして医療界と政府の対立が長引いていることについては、「非常診療体系がきちんと動いている」として、医療改革に向けた、これまでの姿勢を崩さない考えを改めて示しました。