韓国の自動車大手、現代(ヒョンデ)自動車グループと、アメリカの自動車大手、GM=ゼネラル・モーターズが、次世代車の共同開発で提携を検討すると発表し、業界の勢力図に変化をもたらすか、注目されています。
ロイター通信は、現地時間の12日、アメリカで現代自動車の鄭義宣(チョン・ウィソン)会長と、GMのメアリー・バーラCEOが、包括的な協業に向けた覚書に署名したと伝えました。現代自動車が海外の大手完成車メーカーと戦略的パートナーシップを結んだのは初めてです。
今回の連携を通じて、両社は乗用車や商用車の開発、内燃機関、エコカー、EV=電気自動車や水素技術の共同開発に取り組む計画で、生産コストの削減や効率性の向上などを目指すということです。
また、両社は所有している遊休工場を活用した共同生産も、検討する方針です。
現在、GMはアメリカ全域をはじめ、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、カナダ、韓国など、世界中に生産拠点を設けていて、現代自動車としては、この提携によって、販売地域に合わせた迅速かつ柔軟な対応が可能になるものとみられます。
さらに、アメリカでのシェアが4位の現代自動車が、トップのGMと手を結ぶことで、現代自動車がシェアを伸ばすきっかけになるとの見方も出ています。
今回の連携は、トヨタ自動車やEV大手のテスラとの競争を念頭に置いたものとも、みられています。