今月3日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が「非常戒厳」を宣布した際、戒厳軍が最初に到着した場所は国会ではなく、中央選挙管理委員会だったことがわかりました。
その理由については、様々な憶測が飛び交っていましたが、金龍顕(キム・ヨンヒョン)前国防部長官は、先の総選挙後に取りざたされていた「不正選挙」の疑惑に関する捜査の必要性を確かめるためだったと述べました。
尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領による「非常戒厳」の宣布が行われた今月3日夜、戒厳軍が真っ先に到着したのは、中央選挙管理委員会でした。
当時、京畿道(キョンギド)果川(クァチョン)市にある中央選挙管理委員会の庁舎と京畿道(キョンギド)水原(スウォン)市の中央選挙管理委員会研修所、ソウル冠岳(クァナク)区の世論調査審議委員会に297人の戒厳軍が配置され、その理由について様々な憶測が飛び交っていました。
これに対し、戒厳司令官を務めた朴安洙(パク・アンス)陸軍参謀総長は、5日、国防委員会の緊急懸案質疑に出席し、「知らなかった」と回答していましたが、金前国防部長官は、KBSとやりとりしたメッセージで、「不正選挙疑惑が指摘されたことを受け、今後の捜査の必要性を判断するための措置だった」と述べました。
また、「その途中で国会が解除を要求する決議案を可決したことで、撤収した」と説明しました。
先の総選挙後、一部の保守系団体やユーチューバーは今年4月10日の国会議員総選挙で不正選挙があったと主張し、捜査を求めていましたが、その必要性を確かめるための措置だったということです。
今後、戒厳軍の活動に関する調査で、中央選挙管理委員会に戒厳軍が投入された目的や選挙関連データを確保しているのかどうかについて確認が行われる予定です。