韓国で連日行われている尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の退陣を求める集会で、20代、30代の若者たちが新しいデモ文化を生み出しています。
Kポップのファンたちは、自分の好きなグループを応援するために購入したペンライトを手に集会に参加し、弾劾をテーマにした替え歌を合唱する姿が見られました。また、プロ野球ファンは応援する球団の旗を掲げ、ゲーム愛好家は「不安でゲームもできない」と書かれたプラカードを持ちながら、現場で実際にゲームを楽しむなど、それぞれのスタイルで抗議の意思を示しています。
こうした若者たちの活動は、従来のろうそくデモとは異なり、明るく軽快なフェスティバルのような雰囲気を作り出しています。
さらに、オンライン上でも抗議活動が活発化しており、AI技術を用いて尹大統領の顔を合成した風刺的なコンテンツや、与党「国民の力」のロゴを改変した投稿が広がるなど、デジタル空間でも盛り上がりを見せています。
専門家は、こうした新しいデモの形式について「尹大統領の弾劾を最も支持している20代、30代が集会を主導していることが背景にある」と指摘。さらに「世代間の交流を促し、若い世代への理解を深めるきっかけとなる」と評価しています。
ロイターなど海外メディアも、「Kポップやペンライトがろうそくに代わり、非暴力と連帯の象徴として浮上している」と報じ、こうした新たなデモ文化に関心を示しています。