10月の出生数が、12年ぶりに過去最大の増加を記録し、回復の兆しを見せています。出生率に影響を与える婚姻件数も、新型コロナウイルス感染症の収束後、5年ぶりに過去最高を記録しました。
統計庁が26日にまとめたところによりますと、ことし10月の出生数が、去年の同じ時期に比べて13.4%増えて、2万1398人となったということです。2012年10月以来、過去最大の増加幅となり、10月としては、2010年11月以降、もっとも高い増加率となりました。
出生数は、ことし7月以降、4か月連続で増加し、毎月増加幅が拡大しています。ことし10月には、全国すべての都市で出生数が前の年の同じ時期に比べて増加しました。全国で出生数が増えたのは、2015年3月以来はじめてです。
また、ことし1月から10月までの出生数は19万9999人と、去年の同じ時期に比べておよそ3000人増えました。このまま増加傾向が続いた場合、ことしの出生数は9年ぶりに増加に転じる可能性があります。
政府は、新型コロナウイルスの感染拡大が収束してから延期していた婚姻の件数が増加したことや、政府の結婚や出産を促すための政策支援とともに、結婚や出産に対する若者の意識が変化したことが影響したものとみています。
出生率に影響を与える婚姻件数も、ことし4月以降、7か月連続で増えていて、全国すべての都市で増加しました。