韓国の情報機関、国家情報院は、ロシアのクルスク州で、ウクライナ軍が北韓兵士2人を捕らえたことを確認し、取り調べの内容を公開しましたが、戦場に出るまで訓練のため派遣されたといわれていたことなどが明らかになり、北韓軍が直面している非人道的な状況が改めて浮き彫りになりました。
国家情報院はウクライナの情報機関「保安局」とリアルタイムで連携を取り、北韓兵を捕虜にしたことなどの戦場の状況を把握しています。
国家情報院が12日に明らかにしたところによりますと、捕らえられた北韓兵士2人は負傷していたものの、命に別状はないということです。取り調べの中で、1人は「訓練のためロシアに派遣されたと思っていたが、到着後に戦場に送られたことを初めて知った」と証言しました。
北韓兵士たちは、ロシア軍との意思疎通もできない状況で、ごく短期間の訓練を受けて戦場に投入されており、こうしたことが大規模な死傷者を出す主な要因になっていると指摘されています。また、捕らえられた兵士は「戦闘中、多くの兵士の損失があった」と述べ、4日から5日間、食料も水もない状態で過ごしたことを明らかにしました。
これに先立って、北韓はロシア西部の激戦地クルスク州に1万1000人以上の兵士を派遣しているとされています。イギリスの日刊紙「ザ・タイムズ」など海外メディアは、北韓軍が「弾除け」や「人間地雷探知機」として利用されていると報じています。