インフルエンザの流行が猛威をふるっている韓国で、インフルエンザとそれに伴う肺炎などの合併症により、高齢者の死亡が増え、葬儀場や火葬場の収容能力が限界に達していることがわかりました。
ソウル市の公団が運営している火葬場では、1日平均65件の火葬が行われていますが、このところ予約が急増し、今月14日からは1日75件の火葬を行っているということです。
ソウル市の公団の関係者は、寒波やインフルエンザなどで死亡者が増え、稼働率を上げても対応が追いつかない状態たとしてうえで、「新型コロナウイルスが流行した時期を除いて、葬儀がこれぼど多いのは初めてだ」と話しました。
韓国では亡くなった日から3日間かけて葬儀が行われる「三日葬」が一般的ですが、葬儀場や火葬場が不足していることから、やむを得ず1日増やして「四日葬」を行う人が増えています。
ここ3週間、「三日葬」で行われた火葬の割合は、78%台から58%台へと大幅に下落しました。
一方、韓国疾病管理庁が16日発表したところによりますと、38度以上の急な発熱や咳、のどの痛みなどの症状があるインフルエンザの患者数は、1月の第2週時点で1000人当たり86.1人となっています。
疾病管理庁は、生後6か月から13歳までの子どもや妊婦、65歳以上の高齢者を対象に、ことし4月30日までインフルエンザワクチンの無料接種を行っています。