韓国政府は、高齢者年齢の見直しに向けた初の懇談会を開き、現行65歳の高齢者年齢を引き上げるための議論を本格化しました。
保健福祉部のイ・キイル第1次官は7日、ソウルで開かれた専門家懇談会で、「未来世代の扶養負担を緩和し、持続可能な社会に向け、高齢者の年齢引き上げについて真剣に議論すべきだ」と述べました。
そのうえで、「今後、多角的な社会的議論の場を設けるとともに、関係省庁と協議し、政策や制度の見直しに向けた政府の協議体を発足する」と述べました。
これに先立ち、保健福祉部は先月、ことしの業務推進計画を発表し、高齢者の年齢の引き上げに向けた社会的議論の場を設けると明らかにしました。
高齢者年齢の引き上げに向けた政府主導の議論が行われるのは、老人福祉法が改正された1981年以来で、関連法の改正につながるか注目されます。
政府が高齢者年齢の引き上げに本格的に乗り出した背景として、韓国最大の高齢者団体「大韓老人会」が高齢者年齢を現行の65歳から75歳に段階的に引き上げるべきだと提案したこともあげられます。
この日の懇談会には、学界の専門家をはじめ、大韓老人会や韓国老年学会、韓国消費者連盟の関係者など9人が参加し、超高齢社会における高齢者年齢の引き上げの必要について意見交換を行いました。