去年12月29日に発生した済州(チェジュ)航空の旅客機事故で全面閉鎖されていた全羅南道(チョルラナムド)の務安(ムアン)国際空港が、56日ぶりに緊急医療や教育訓練のための飛行を再開しました。
務安国際空港などによりますと、航空当局は23日午後9時から、救助・捜索や医療搬送を目的とした飛行について、管制塔の承認を受けた場合に限り許可したということです。
また、教育機関に向けては、昼間に着陸を補助する誘導装置「ローカライザー」を使用しない目視飛行が可能となりました。現在、務安国際空港では5つの大学と3つの民間教育機関の合わせて8つの教育機関が航空機21機を利用して飛行訓練を実施しています。
これに伴い、各教育機関は24日午前から、離着陸直前のコースを集中的に飛行する訓練を再開しました。
一方、民間旅客機の運航は、ローカライザーの基礎部分の改善など安全面や施設点検のため、4月18日まで中断されています。
務安空港で発生した事故では、ローカライザーを固定するために設置されていた構造物が滑走路近くにあり、壊れにくい構造だったことが被害を拡大させた要因と指摘されています。
全羅南道の関係者は、「一定時間以上の飛行訓練が義務付けられている学生の事情を考慮し、制限付きで許可が出たと聞いている」とし、「今後、旅客機の運航も安全に行われるよう、最大限の支援を行う」と述べました。