「非常戒厳」を宣言し、内乱を首謀した疑いで逮捕起訴されていた尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が8日午後、釈放されました。
検察は8日午後5時19分ごろ、「尹大統領に対する釈放指揮書をソウル拘置所に送付した」と明らかにしました。
尹大統領は「非常戒厳」を宣言し、内乱を首謀した疑いで、ことし1月に逮捕され、ソウル拘置所に勾留されていました。
尹大統領側は、起訴後の先月、裁判所に身柄の拘束は不当だとして取り消しを求め、7日、認められました。
これを受けて、検察は、これを不服として即時抗告をするか、尹大統領を釈放するかを検討した結果、8日午後、釈放を決めました。
検察は、「裁判所の決定趣旨と憲法で定めた令状主義原則などを総合的に考慮し、即時抗告は提起しないことに決めた」と説明しています。
これで尹大統領は身柄を拘束されてから52日後に釈放され、今後、在宅起訴の状態で裁判を受けることになります。
8日午後6時前、尹大統領は拘束されていた拘置所から歩いて出てきました。そして拘置所前に集まった大勢の支持者などに手を振ったり頭を下げたりしながら応えていました。
弁護団を通じて出した支持者らへのメッセージでは、「応援してくれた国民に深く感謝する」としたうえで、自身の逮捕を巡り拘束された支持者の釈放を祈ると述べました。