第2次トランプ政権の発足後、初めて韓米両軍が韓半島有事を想定した定例の大規模合同演習を開始しました。ただし、今月6日に発生した韓国空軍の戦闘機誤爆事故の影響で、野外機動訓練で行う実弾射撃訓練は実施されません。
合同参謀本部によりますと、今回の演習「フリーダムシールド(自由の盾)」は10日から20日までの10日間にわたり実施され、韓半島防衛を目的とした定例訓練として行われます。
今回の訓練では、GPS(全地球測位システム)への妨害電波の発信、サイバー攻撃、ドローンを利用した攻撃など、ロシアへの兵力派遣を通じて明らかになった北韓の戦術的な変化を反映したシナリオが含まれています。
しかし、6日に発生した戦闘機の誤爆事故を受け、実弾射撃訓練は実施されません。
この事故では、2機のKF16が空対地爆弾「MK82」8発を演習場ではなく民家のある地域に誤って投下し、29人がけがをしていて、国防部は、事故の原因が解明されるまで小銃射撃を含むすべての射撃訓練を中断しています。
一方、北韓は、今回の韓米合同軍事演習について「侵略戦争演習」だと非難しました。
また、韓国で発生した戦闘機誤爆事故についても異例の速さで報道するなど、韓米の動きを強くけん制しています。さらに、保有を目指す原子力潜水艦の建造現場を初めて公開し、韓米による戦略兵器の展開に対抗する姿勢を示しました。
北韓の反発に対し、韓国軍は「今回の演習には国連軍司令部の加盟国も参加しており、停戦協定を遵守する防御的な訓練である」と説明し、北韓の主張を強く否定しました。