尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領の弾劾審判の宣告を前に、週末の韓国各地では、弾劾に賛成・反対する双方の大規模な集会が開かれました。
 
南西部の全羅南道（チョンラナムド）光州（クァンジュ）市では、23日午後2時から尹大統領の弾劾に反対する集会が開かれ、500人あまりが集まりました。与党「国民の力」の議員や公務員試験の人気講師などが壇上に上がり、大統領への支持を訴えました。

光州市では、尹大統領がソウル拘置所から釈放された10日から、尹大統領の弾劾を求める集会が連日開かれていて、22日には、主催者発表で2000人規模となりました。

光州市は革新系の支持が強い地域とされていて、弾劾に反対する保守系団体は、あえてこの地域で集会を開くことで、「光州にも反対の声がある」とアピールする狙いがあるとみられます。
 
一方、南東部の釜山（プサン）市では、2つの保守団体が弾劾反対を掲げて22日午後に集会を開きました。いずれも集会が終わったあと、市内を2キロほど行進し、弾劾反対の正当性をアピールしました。前日の22日には、リベラル系の団体による弾劾賛成の集会も開かれていました。
 
釜山で開かれた賛否両派の集会は、主催側の発表によると2000人から3000人あまりの規模となりました。
 
このほか、慶尚南道（キョンサンナムド）昌原（チャンウォン）市、尹大統領の母方の実家がある、東部の江原道（カンウォンド）江陵（カンヌン）市でも、弾劾に賛成・反対する双方の集会が開催されました。
 
ソウルや仁川（インチョン）、京畿道（キョンギド）などの首都圏でも、ソウル都心の光化門（クァンファムン）広場などを中心に賛否両派の大規模集会が開かれました。
 
警察の推計によりますと、22日に全国で開かれた集会の規模は、「弾劾賛成」が合わせて2万2000人あまり、「弾劾反対」は合わせて4万5000人あまりでした。