韓国の半導体大手、SKハイニックスが、世界のDRAM市場でサムスン電子を抜いて初めて1位になりました。
グローバル市場調査会社が9日、発表したところによりますと、SKハイニックスはことし1月から3月期のDRAM市場で36%のシェアを獲得し、1位になったということです。
2位は34%のサムスン電子、3位は25%のアメリカのマイクロンでした。
SKハイニックスがDRAM市場でサムスン電子を抜いて1位となったのは今回が初めてです。
去年10月から12月期の市場シェアは、サムスン電子が前の四半期より1.8ポイント下がって39.3%で1位、SKハイニックスが2.2ポイント上がって36.6%で2位でした。
差が縮まる傾向にありましたが、ことしに入って逆転をしたものです。
その背景には、中核技術であるHBM=高帯域幅メモリで70%という圧倒的なシェアを占めたことがあります。
HBM市場をリードするSKハイニックスは、現在、主力の第5世代「HBM3E」をアメリカの半導体大手、エヌビディアに事実上、独占的に供給しています。
第6世代の12層の「HBM4」も計画より前倒しして先月、サンプルを供給しています。
SKハイニックスのDRAM売上全体に占めるHBMの割合は、去年10月から12月期に40%を超え、ことしは半分に迫る見込みです。
これに対して、サムスン電子はエヌビディアに納品する「HBM3E」の品質テストの通過が1年以上遅れていて、主導権の確保に苦戦しています。