政府は、2026年度の医学部の入学定員を、増員前の水準と同じ3058人に戻す方針を正式に発表しました。
全国40の医科大学の学長らはこれまで政府に対し、医学部の定員増加方針に反発して授業をボイコットしていた「医学生の授業復帰を促し、医学部の教育の正常化を図るためには、定員を拡大前の水準に戻すことが必要だ」と要請していました。
これを受けて、韓国教育部は先月、3月末までに医学生が全員学校に復帰することを条件に、2026年度の定員を3058人に戻すと表明していました。
16日時点で、40の医科大学の医学生が休学などから復帰した率は99.4%ですが、授業に出ている医学生の割合は25.9%にとどまっています。
李周浩(イ・ジュホ)社会副総理兼教育部長官は17日の記者会見で、「現在、医学生の授業への出席率はまだ低いが、大学の学事日程や入試スケジュールを考慮すると、いま定員を確定する必要がある」と述べました。
また、「すでに授業に復帰した学生の信頼を守ることも重要だ」として、今回の判断に至った理由を説明しました。
政府は、現在5058人となっている医学部の入学定員を3058人に調整するため、「高等教育法施行令」の改正を進めるとしています。
一方、李副総理は、「医学部の定員拡大を含む医療改革は、依然として必要な課題だ」と強調し、2027年度以降の定員については、人材需給の見通しに基づいて慎重に検討していくと述べました。