Photo : YONHAP News / Korea Heritage Service
韓半島の先史時代文化を代表する蔚山(ウルサン)の「盤亀川(パングチョン)の岩刻画」が、ユネスコの世界遺産に登録される見通しです。
ユネスコの諮問機関、イコモスは26日、「盤亀川の岩刻画」について、ユネスコ世界遺産への「登録」を勧告したと発表しました。
盤亀川の岩刻画は、川沿いの高さ4メートル、幅10メートルの崖に先史時代に刻まれた絵で、虎をはじめとする動物や狩猟の様子が線と点で表現されています。
イコモスは、この岩に刻まれた絵について、「卓越した観察力に基づいて描かれた写実的な絵と独特の構図は、韓半島に暮らしていた人々の芸術性を示すものであり、多様なクジラや捕鯨の主要な段階を描いた珍しい主題を、先史人の創造性で表現した傑作だ」と評価しました。
また、「先史時代から、およそ6000年にわたって続いた岩絵の伝統を証明する独自の証拠であり、韓半島南東部の沿岸地域に住んでいた人々の文化的発展を集約的に示している」と付け加えました。
イコモスは、各国から提出された世界遺産候補について、調査と審査を行い、「登録」「情報照会」「登録延期」「不登録」の4つの勧告のいずれかをユネスコ世界遺産センターに提出します。
これまで「登録」勧告を受けた遺産は、通常、そのまま世界遺産委員会で登録が決定されます。
最終的な登録の可否は、7月にフランス・パリで開かれる第47回世界遺産委員会で決まります。
登録が確定すれば、韓国の世界遺産は17件目となります。
一方、北韓の名山として知られる金剛山(クムガンサン)も、世界遺産への登録が有力とみられています。
北韓は2021年、金剛山の登録を申請しましたが、新型コロナウイルス感染症の影響で審査が行われず、ことしの審査対象に含まれました。
金剛山が登録されれば、北韓にとっては3件目の世界遺産となります。