保守系の「改革新党」元代表の李俊錫(イ・ジュンソク)候補が、大統領選挙を前に行われたテレビ討論会での自身の発言について、最大野党「共に民主党」前代表の李在明(イ・ジェミョン)候補の家族をめぐる疑惑を検証するためだったと主張したことに対し、政界では批判が相次いでいます。
李俊錫候補は、今月27日に行われた最後のテレビ討論会で、最大野党「共に民主党」の李在明候補の長男がインターネット上で作成したという疑惑が持たれている、女性の身体的特徴に関する不適切なコメントを読み上げ、議論になりました。
これについて、李俊錫候補は、「私が作り出した表現ではなく、李在明候補の長男がインターネット上に書き込んだコメントの一部だが、国民のみなさんにご不快な思いをさせてしまったことにお詫び申し上げる」としたうえで、「それでも、大統領候補者の家族をめぐる検証はしっかり行われるべきだ」と主張しました。
一方、最大野党「共に民主党」は、李俊錫候補が本文にはなかった「女性」という言葉を付け加え、コメントの内容を女性蔑視の差別的な表現にねつ造したと強く批判しました。
検察が去年6月に作成した起訴状によりますと、李在明候補の長男は、3つのオンラインカジノに707回にわたって2億3千万ウォンを送金したうえ、インターネットサイトに4回わいせつな書き込みをしたことで略式起訴され、去年11月に罰金刑が確定しました。
最大野党「共に民主党」は、李在明候補の長男をめぐる疑惑について、2021年、李在明候補がすでに謝罪していると強調し、李俊錫候補の発言に虚偽があったとして、公職選挙法違反の疑いで告発しました。
李俊錫候補の発言をめぐっては、29日まで国家人権委員会に35件の苦情申立てが受け付けられています。