メニューへ 本文へ
Go Top

社会

裁判所 書籍「帝国の慰安婦」一部記述削除の仮処分を取り消し

Write: 2025-07-17 12:57:04Update: 2025-07-17 16:24:03

裁判所 書籍「帝国の慰安婦」一部記述削除の仮処分を取り消し

Photo : KBS News

旧日本軍の慰安婦被害者らの名誉を傷つけたとして、大学の名誉教授の著書の一部が削除されていた問題で、ソウル地方裁判所は、削除命令を取り消す決定を出しました。
 
著者の朴裕河(パク・ユハ)世宗(セジョン)大学名誉教授が、「帝国の慰安婦」出版後に告訴・告発されてから11年1か月ぶりの決定です。
 
ソウル地方裁判所は15日、朴教授の仮処分に対する異議申し立てを認め、これまでの出版・配布禁止決定を取り消し、被害者側の申請をすべて棄却しました。
 
裁判所は2015年、名誉毀損にあたるとして、書籍の34か所の表現を削除するよう命じましたが、朴教授はこれに不服として争ってきました。
 
裁判所は今回の決定について、刑事・民事裁判を経て該当の表現が名誉毀損や虚偽事実に該当しないとの判断が確定した点を考慮したと説明しました。
 
朴教授は2015年に名誉毀損の罪で起訴され、1審では無罪、2審では罰金刑が言い渡されましたが、2023年に最高裁が破棄差し戻しの判断を示し、最終的に無罪が確定しました。
 
裁判所は決定文で、「該当の表現は学問的主張にあたり、表現の自由が優先される」と説明しました。
 
そのうえで、「この書籍は、朝鮮人慰安婦が日本軍の一方的な被害者であるという従来の考え方を批判することで、慰安婦問題の解決に向けた代案を提示しようとする学問的試みである」として、「一部の表現が刺激的で誤解を招く可能性があるとしても、全体の文脈から見ると、それが事実を歪曲したり人格権を侵害したとは言い難い」と付け加えました。
 
出版社は現在、オリジナル復元版の刊行の準備を進めています。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >