韓国の女性作家、韓江(ハン・ガン)さんがノーベル文学賞を受賞したことをきっかけに、韓国文学への海外からの関心が急激に高まり、去年の翻訳書の販売部数が前の年に比べて2.3倍に増えて、およそ120万部に上り、これまででもっとも多くなったことがわかりました。
韓国文学翻訳院が6日、発表したところによりますと、韓国文学翻訳院の支援を受けて出版された韓江さんの作品の翻訳書は、28の言語圏であわせて77点が販売されていて、なかでも、去年1年の販売部数だけで、31万部に上りました。
韓江さんの作品の翻訳書のうち、19点の海外での販売部数は、おととし、およそ3万部だったものが、去年はおよそ15万部と、5倍に伸びました。
韓江さんのほかにも、チョン・ボラさんの「呪いのウサギ」、チョ・ナムジュさんの「82年生まれ、キム・ジヨン」、ファン・ボルムさんの「ようこそ、ヒュナム洞書店へ」なども、それぞれ4000部を超える販売実績を記録し、引き続き安定した反響を得ています。
こうしたことから、去年の翻訳書の販売部数が、およそ52万部だったおととしに比べて2.3倍に増えて、およそ120万部に上り、これまででもっとも多くなりました。
韓国文学翻訳院は、北米やヨーロッパを中心に韓国文学の読者層が広がっていて、現地出版社の流通・マーケティング活動が加わり、海外進出の基盤がより強固になったと分析しています。