尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領は今週、最大野党「共に民主党」の李在明（イ・ジェミョン）代表と初の個別会談を行う予定で、この会談が、政府と野党との協力に向けたきっかけになるか、注目されます。 
 
大統領室によりますと、尹大統領は19日、最大野党「共に民主党」の李代表に電話をかけ、22日の週に会談を行うことを前提に、李代表をソウル龍山（ヨンサン）の大統領室に招待したということです。
 
これに対し、李代表は「気遣いに感謝する」と応じたということです。
 
実現すれば、おととし尹大統領が就任して以来、初めて最大野党の代表と個別に会談することになります。
 
会談では、国務総理の人事や医学部の定員拡大をめぐる政府と医師らとの対立など、様々な懸案について意見が交わされるものとみられます。
 
このうち、新しい国務総理の任命には、最大野党「共に民主党」の同意が必要なため、尹大統領は李代表に対して、協力を求めるものとみられます。
 
尹大統領は、国務総理の候補として、文在寅（ムン・ジェイン）政権で中小ベンチャー企業部の長官を務めた朴映宣（パク・ヨンソン）氏など、野党系の人物の登用も検討していると伝えられています。
 
これまで、李代表との会談を拒んできた尹大統領が、今回、自ら会談を提案したのは、総選挙で与党が惨敗したことに加えて、自身の支持率が20%台前半にまで急落したことを受け、野党に歩み寄る姿勢を示す狙いがあるものとみられます。