ソウルの梨泰院(イテウォン)で起きた転倒事故の被害が大きくなった要因として、狭い坂道に多数の人が押し寄せたことが指摘されています。
事故が起きた路地は、梨泰院の中心にあるハミルトンホテルの横にあり、幅はおよそ4メートルと、並んで通るには大人6人でも厳しい狭さです。
また、この路地は坂道で、比較的傾斜が急だったことも被害が大きくなった要因として指摘されています。
専門家は、急で狭い路地に数千人が殺到し、身動きが取れなくなった状態で、ひとりが転んだところ大勢の人がドミノのように次々と倒れてしまったと分析しています。
現場に駆け付けた救助隊が、下敷きになった人を引っ張り出そうとしましたが、大勢の人が折り重なっていたため、救助にはかなりの時間がかかりました。
当時、300人ほどが心肺停止となりましたが、心肺蘇生をする救急隊員が足りず、警察や一般の市民が心肺蘇生に当たりました。