ソウルの梨泰院(イテウォン)での転倒事故を受け、世界各国から哀悼のメッセージが届いています。
日本の岸田総理大臣は30日に声明を発表し、「この困難な時に、韓国政府及び韓国国民に改めて連帯の意を表明する」と述べました。
アメリカのバイデン大統領は30日、声明で、「我々は、韓国の人々とともに悲しんでいる。負傷者の早い回復を祈る」と述べました。
フランシスコ教皇は30日、バチカンで行われた祈祷会で、梨泰院の転倒事故の犠牲者、特に若者たちのために祈ろうと述べました。
中国中央テレビ(CCTV)によりますと、中国の習近平国家主席は、犠牲者を追悼し、負傷者の回復を祈る書簡を尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に送ったということです。
イギリスのスナク首相、フランスのマクロン大統領、そしてドイツのショルツ首相など、ヨーロッパの首脳らもそれぞれ声明を出し、お見舞いのメッセージを伝えました。
今回の事故ではロシア人の犠牲者も出ており、ロシアのプーチン大統領は、尹大統領にメッセージを送り、犠牲者の家族に心からお見舞いと支援を送ると述べたということです。
一方、海外メディアの間では、今回起きた事故について、当日の警備体制が不十分であったとの指摘が出ています。
アメリカのニューヨークタイムズは、「韓国は数十年間、政治デモなどの大規模な集会を経験しており、群衆統制の経験がある」としたうえで、「事故当日の梨泰院の状況は、民間人より警察官のほうが多いように見えた最近の政治デモとは対照をなしている」と報じました。
CNNは、ことしのハロウィーンが、韓国で新型コロナウイルスの感染対策が解除されてから初めて迎えるものであったことに言及し、それを踏まえた警備体制や計画が十分に取られていなかったと指摘しました。