メニューへ 本文へ
Go Top

大韓航空前副社長 懲役3年求刑

Write: 2015-02-03 10:55:40

ナッツの出し方に激怒して、滑走路に向かっていた自社の飛行機を引き返させた事件で、航空保安法違反などの罪に問われている大韓航空の前副社長の趙顕娥(チョ・ヒョナ)被告に対する裁判が2日、ソウル西部地方裁判所で開かれ、検察は趙被告に懲役3年を求刑しました。
趙顕娥被告は去年12月、ニューヨーク発仁川行きの自社の旅客機に搭乗した際、ナッツを袋のまま出されたことがマニュアルに違反していると激怒して、滑走路に向かい始めた機体を搭乗口に引き返させて機内サービスの責任者を強制的に降ろしたとして、航空保安法違反などの罪に問われています。
2日に開かれた3回目の公判で、検察は、「事件の発端を最後まで乗務員の責任にしている。マスコミを通じて示した謝罪や反省の意は、非難の世論に押されてのもので、真摯な反省は見られない」としたうえで、「公的な輸送手段を私的に統制し、安全を脅かした」 として、趙被告に対して航空機の航路変更の罪などを適用して懲役3年を求刑しました。
また責任者らに偽りの証言を強要したとして公務執行妨害や証拠隠滅などの罪に問われている大韓航空の客室担当常務と、調査内容を客室担当常務に漏らしたとして公務上の秘密漏えいの罪に問われている国土交通部の調査官に対しては、それぞれ懲役2年を求刑しました。
求刑に先立って行われた被告人質問で、趙被告は、「乗務員がマニュアルどおりサービスをしなかった」と強調したほか、「飛行機が動いていたことに気づかなかった。飛行機から降りるよう指示したのは事実だが、最終的な判断は機長が下すものだ」と主張しました。
ただ、乗務員に暴言を吐いたことについては、「業務に集中し過ぎて、相手に配慮できなかった」として謝罪しました。
一方、今回の裁判では、機内サービスの責任者が証人として出廷し、「機内サービスは間違っておらず、自分に航空機から降りるよう指示したとき、前副社長は飛行機が動いていることに気づいていたはずだ」として、趙被告とは正反対の主張をしました。
また、「前副社長は一度も自分の過ちを認めず、一抹の良心も見せていない。私は組織の中で、消耗品のような存在になるだろうが、前副社長やオーナー一家は永遠にその地位にあるだろう」と批判しました。
判決公判は、12日に開かれる予定です。

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >