韓国軍は、北韓が5日から3日連続で海上砲撃を行ったと発表しましたが、このうち6日のものについて、北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の妹、金与正(ヨジョン)朝鮮労働党第1副部長は、「砲撃ではなく爆薬の発破」であり、韓国軍の監視能力を試すための作戦だったと主張しました。これについて韓国軍は、「低レベルの心理戦に過ぎない」としています。
北韓の朝鮮中央テレビが伝えたところによりますと、金与正副部長は7日、談話を出し、韓半島西の海、西海(ソヘ)で6日に砲撃があったとする韓国軍の発表に関して、実際には60回、爆薬を発破させた音だったとして、「韓国軍の探知能力を試し、恥をかかせるために欺まん作戦を行った」と主張しました。
朝鮮中央テレビは、北韓軍が低い山に囲まれた田畑に爆薬を仕掛け、爆破させる様子を収めた映像も公開しました。
金副部長は、韓国軍が「予想どおり」欺かれたと主張しました。
これについて、韓国軍は、軍の監視能力に疑念を生じさせるための「レベルの低い心理戦に過ぎない」としています。
また、一部の専門家からは、韓国の4月の総選挙を前に、軍や政府への批判をあおり、社会を動揺させる狙いがあるという見方も出ています。