尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、アメリカのワシントン近郊で開催される韓日米首脳会談に出席するため、17日に出国します。
金泰孝(キム・テヒョ)国家安保室第1次長が13日の記者会見で発表したところによりますと、尹大統領は17日にアメリカに出発し、翌18日にワシントン近郊にある米大統領の山荘「キャンプ・デービッド」で、バイデン大統領と岸田総理大臣との3か国の首脳会談に臨みます。
3か国の首脳は、会談後に昼食会を開催し、続いて共同記者会見で会談の内容を発表する予定です。
この3人による首脳会談が、国際会議以外の場で開催されるのは初めてで、バイデン大統領がキャンプ・デービッドに外国の首脳を迎えるのも就任後初めてとなります。
会談では、韓日米3か国の連携に関する共同ビジョンや基本原則、さまざまなレベルの協力体系の構築のほか、核とミサイルの開発を続ける北韓への対応などについて意見が交わされるものと見られています。
なかでも、3か国の軍事訓練の定例化など安全保障分野だけでなく、AI人工知能やサイバー攻撃など様々な問題に取り組む3か国の協議体の創設についても議論するものとみられます。
また、先端技術における協力のほか、サプライチェーンやエネルギーの安定化など経済安保に共同で取り組むためのパートナーシップの強化についても意見が交わされるものとみられます。
金第1次長によりますと、今回の3か国の首脳会談を機に、尹大統領は、バイデン大統領、岸田総理大臣とそれぞれ個別に首脳会談を行う方向で調整が進められているということです。
一方、福島原発に溜まる汚染処理水の海洋放出については、今回の会談では議論しないものとみられます。
大統領室の関係者は記者らに対し、「汚染処理水の放出問題は、韓日米首脳会談の議題に含まれていない」としたうえで、「韓国政府がこの問題と関連して要請した内容のほとんどを、日本側が認識し、もしくは受け入れたため、追加の議論は行われない予定だ」と説明しました。
尹大統領は、現地時間の18日の夕方、帰国の途に就く予定です。