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文化

「魚類図鑑」ほか

#国楽の世界へ l 2023-07-18

国楽の世界へ

「魚類図鑑」ほか
韓国の伝統芸能パンソリ、「水宮歌(スグンガ)」は、竜王が治める海の中の宮廷を背景にした歌です。竜王が病になると、ある道士が現れて、ウサギの肝を食べたら病気が治ると言いました。でも、海の中に住んでいながら、どうやってウサギの肝を手に入れられるか分かりません。臣下を集め会議をしたのですが、臣下も全て海の中の生き物です。カメ、タイ、ニベ、ハタハタ、エイ、タコ、クジラなどが集まっています。竜王は、こんなに臣下が集まったのを見ると、自分が竜王ではなく、名節の前に訪れた市場に並んでいるお魚のチヂミを売る主人になった気分だと冗談を言います。今日の最初は、この場面を大衆音楽に編曲した歌です。

会議をした後、カメは陸地に出てウサギを騙し連れて戻るのですが、結局ウサギに騙されて逃してしまうというお話です。今度は、済州島(ゼチュト)の海女の歌です。海女は酸素を供給する装置などを何も付けず海にもぐり、アワビやサザエなどを採取します。一度水に潜ると1分くらい息をせずがまんするといいます。実力のある海女は2分以上息をせず、10メートルの深いところまで行くそうです。以前は海に出るとき、小さな舟に乗って櫓をこいで進みましたが、そのとき歌った海女の歌があります。歌が上手な人が先に歌い出すと、残りの人が「イオドサナ」と歌います。仕事は大変でも、そのようにしてお金を稼ぎ、両親の世話や子の学費を稼いだというプライドがあったものです。それでは、力強く櫓をこぐ海女の歌をご紹介いたします。

「知者楽水(ちしゃらくすい)、仁者楽山(じんしゃらくざん)」という言葉があります。知恵のある人は水を好み、徳を備えた人は山を好むという意味です。老子の道徳経によると、水はあらゆるものに仕え、競わず、みんなが避ける低い方向へと流れるものです。このように知恵のある人は、常に謙遜で、相手に自分を合わせるという意味です。徳を備えた人は、常に揺るぎのない山のように、些細なことに一喜一憂せず、全てを抱くという意味です。どちらも立派ですが、夏には汗を流し山に登るよりは、海の方が気持ち良さそうです。今度は、南道(ナンド)の民謡です。愛する人が去った後、海辺で悲しむ内容の歌です。実際、このような経験をすることもあるでしょう。この歌は、高い音程に速いテンポが合わさり、悲しいというよりは、涼しい海の風に当たって未練を吹き飛ばすような感じがする曲です。

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