安東市の河回村と慶州市の良洞村は、14世紀から15世紀にかけて形成された村落で、朝鮮王朝時代の代表的な村の形である氏族村の伝統が受け継がれている。
木々が生い茂った山を背にし、川や辺りに広がる農耕地を一望できる立地は、朝鮮王朝(1392~1910)初期の儒教的な両班文化を反映したものである。
村には氏族長や両班が住んでいた木造家屋や東屋、書院や祠堂、平民たちが暮らしていた土の家やわらぶきの家など伝統的な家屋が立ち並び、よい状態で保存されているものが多い。
朝鮮王朝時代の社会構造や独特な儒教文化を感じ取ることができる。