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ライフスタイル

新学期学校では その2

2014-03-10

新学期学校では その2
韓国の新学期に合わせて今月は学校と関連した韓国の習慣をご紹介しています。
留学生の鈴木君が日本の週刊誌を見ています。その週刊誌を覗き込んだ金さんが一言。

金さん  鈴木君、何の記事を見てるんですか?
鈴木君  ああ、新学期なんで学校のPTAの役員と関連した記事なんです。
なかなか役員のなり手がいないので、じゃんけんや根回し、夜回り
くじ引き、引責就任で決めると言うんです。事情があってできないと
言っても、なかなか認めてもらえず、役員を決める会議が何度も
開かれていると言う話です。
金さん  日本のお母さんたちは学校の役員をやりたがらないんですか?
鈴木君  そうですね。仕事があるとか、下の子供がいるとか、いろいろと
     事情はあると思いますが。
     韓国ではこんなことはありませんか?
金さん  韓国は簡単に決まりますよ。会長のお母さんが会長、副会長の
     お母さんが副会長です。


韓国では慣習として日本の学級委員にあたる会長のお母さんがPTAの役員を務めます。小学校などでは1クラスに男の子の会長が1人と、女の子の会長が1人いるので
この二人のお母さんたちが自動的に役員となります。
そして各クラス2人づつのお母さんがあつまり、学校全体の役員として働くことに
なります。

小学校などではこの二人のお母さんたちが、先週お話したような教室の美化など
先生のお手伝いをすることになります。
教室の美化以外にどんな仕事があるのかというと、学校の全体会議への出席のほかに運動会、文化祭、バザーなどではお母さんたちがいろいろなお手伝いをすることになります。
特に文化祭などと一緒に行われるバザーでは、自宅などから持ち寄った品をお母さんたちが直接販売します。もちろん収益は学校に寄付することになります。

役員になるとお母さんたちは多くの時間を子供の学校に費やすことになり、働いているお母さんにとっては難しいものです。いちいち仕事を抜け出してPTAの役員会議に出席するというわけにもいきません。子供が学校にあがる頃になって、仕事を辞める女性がいるのもこういうところに事情があるようです。

うちの娘が中学生の時でした。初めて女子の会長に選ばれたと報告された時には
正直、困ったな、どうしようと思ってしまいました。仕事があるので学校にそうそう行くことも出来ない事情があるからです。でも幸い、担任の先生が「いいじゃないですか、お母さん。大丈夫ですよ。そんなこと言ったら仕事のあるお母さんをもつ子供たちは会長になれないということになるじゃありませんか」と言ってくださり、なんとか無事に1学期を終えることができました。

韓国の場合、もっと面白いのは高校です。高校では自動的にクラスで成績が1番の生徒が会長で、そのお母さんが役員です。特に高校くらいになると、大学受験の際に学校推薦などというプラスアルファーの要因もあるので、お母さんたち、特にできる子のお母さんたちはますます役員として熱心に学校に行くようになります。

恥をかかない「韓国マナー」、韓国のPTAの役員の決め方は簡単、子供が学級委員になればそのお母さんが、そのまますんなりPTAの役員です。
さてこの方法、 PTAの役員を決めるのに困っている日本の学校でも取り入れてみたらいかがですか?まあ無理ですかね。

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