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文化

世界が注目している韓国のウェルビーイング食品、キムチ

2011-11-29

冷たい風が吹き始めるこの季節、韓国の主婦が集まると決まって登場する話題があります。その話題とは、韓国の冬の風物詩といえる、キムジャン。キムジャンは厳しい冬の寒さに備えて春まで食べる分のキムチをまとめて漬ける作業のことで、主婦の間ではどの地域の白菜がおいしいとか、どこで安く売っているとか、など話がつきることがありません。



キムジャンは長い冬に備えて、足りなくなりがちな栄養分を補うための、昔の韓国人の知恵でした。冬になると新鮮な野菜を食べることができなかった時代、キムジャンは冬の間、不足しがちなビタミンを補うための知恵でした。白菜は食物繊維もたっぷり含まれていますし、瓶に入れて熟成させるうちに、有機酸、乳酸菌などカラダに良い酵素を作り出します。



韓国を代表する食品、キムチの材料は主役ともいえる塩漬けした白菜。そして、主役を引き立てるわき役は、辛さのなかにほんのりと甘さが感じられる韓国の唐辛子粉、苦みのない天然塩、大根、ねぎ、にんにく、しょうが、アミの塩辛、芥子菜など、韓国の自然が育て上げた材料です。キムチの味を調節する塩辛類はキムチを漬ける時になくてはならない材料の一つです。魚介類で作った塩辛は味をつけるだけではなく、野菜にないたんぱく質を補う役割も果たしています。たんぱく質だけではありません。魚介類を塩に漬けて分解させる過程で発生する脂肪もキムチに入ることになります。キムチが完全食品と呼ばれる理由は材料となる野菜や塩辛などによって5大栄養素がすべてそろい、しかも今の人たちに必要な食物繊維もたっぷり含まれているからなのです。



キムジャンのシーズンになると家庭だけではなく、福祉施設などにたくさんの人が集まって大量のキムチを漬けている姿を見かけることができます。経済的な問題やカラダが不自由な人と分かち合うためのキムチを漬けるキムジャン・ボランティアです。白菜の葉に、おいしい味つけの素といっしょに温かい心がつめられていきます。



おいしくて、しかも健康にも良いキムチは外国でも注目をされていて、外国人観光客を対象にしたキムチ漬け体験イベントも人気です。ソウルの都心、中区(チュング)忠武路(チュンムロ)にある「韓国の家」でも毎日、伝統料理体験イベントが開かれています。

韓国伝統の味、キムチ。最近はキムチ風味のステーキやホットドッグなど外国のメニューにもアレンジされていて世界的に注目されています。世界を魅了している韓国本場のキムチ、一度味わってみてはいかがでしょうか。きっとまた食べたくなるはずです。


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