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論点

文在寅大統領、国連演説で終戦宣言を提案

2021-09-25

ニュース

ⓒYONHAP News

ニューヨークで開催中の国連総会で、各国の首脳による一般討論演説が21日に始まり、韓国の文在寅大統領は韓国戦争の終戦宣言を行うよう関係国に呼びかけました。

文在寅大統領は演説で、終戦宣言こそ韓半島に和解と協力の新たな秩序を作っていく重要な出発点になると強調し、戦争当事国の南北とアメリカの3カ国、あるいは中国を加えた4カ国が韓半島で戦争が終わったことを宣言するよう提案すると述べました。

また、終戦宣言に向けて国際社会の協力を呼びかけ、北韓に対しては、離散家族再会事業やコロナウイルスなどの感染症対策、自然災害への対応などで協力を呼びかけました。

文在寅大統領は昨年の国連総会での演説でも終戦宣言を提案しています。

昨年の演説では、終戦宣言が韓半島の非核化や平和定着につながるという理念的な言及にとどまりましたが、ことしの演説では、終戦宣言の当事国について言及するなど、さらに具体性を帯びた提案となり、関心が寄せらています。

文在寅大統領は2018年の国連総会演説で初めて終戦宣言について言及し、関係国が非核化に向けた果敢な措置を進め、終戦宣言につながることを期待すると述べました。

その後の南北首脳会談や米朝首脳会談で終戦宣言が論議されましたが、非核化に向けた具体的な進展はなく、2019年2月にベトナムのハノイで開催された米朝首脳会談が決裂して、米朝関係は膠着し、終戦宣言に関する論議も途絶えました。

終戦宣言は韓半島の平和定着に向けた象徴的な意味があり、文在寅政権の北韓政策の総決算とも言えます。

文在寅大統領が改めて、より具体的に終戦宣言を提案したのは、膠着状態が長期化する中、局面転換を図るための何らかの措置が必要だとの判断が背景にあるとみられます。

文在寅大統領としては任期中に終戦宣言を実現させたいところですが、米朝対話が再開される見通しは立っておらず、戦争当事国のアメリカや北韓がすんなり終戦宣言に応じる可能性は高くないとみられます。

アメリカは再三にわたって対話を呼びかけていますが、北韓は相次いでミサイルを発射するなど、対話に応じる気配はありません。

文在寅大統領の提案については、米朝間の対話が膠着する中、北韓は一方的にアメリカの譲歩を求めていることもあって、少なくとも今の時点では実効性がないとの指摘も出ています。

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