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文化

韓国の近・現代史を紹介する新しい博物館、大韓民国歴史博物館

2013-01-08



4年あまりにわたる準備期間を経て、去年暮れの12月26日にソウル光化門(クァンファムン)近くにオープンした大韓民国歴史博物館。この博物館には近代から現代にかけての、近代韓国が乗り越えてきた試練と挫折、克服の過程が展示されています。

ソウル竜山(ヨンサン)にある国立中央博物館は、先史時代から日本による植民支配時代以前の遺跡や文化財などを展示しています。一方、今回オープンした、大韓民国歴史博物館では大韓民国政府が樹立した後、韓国がどんな試練を乗り越えて今に至っているか、知ることができます。



ソウル地下鉄5号線、光化門駅の2番出口を出ると正面に光化門が見えます。光化門に向かって少し歩いていくと右手に大韓民国歴史博物館の入口があります。ここは、これまで政府庁舎として使われていた地上8階建ての建物で、常設展示室をはじめ、企画展示室、セミナー室、さまざまな資料や文化財を保管する収蔵庫などが設けられています。



博物館には4つの常設展示室と2つの企画展示室があります。現在、第1企画展示室では最先端のシステムを使って変化した韓国の姿を紹介し、第2企画展示室では子どもたちが韓国の現代史を体験してみることができる展示会を開いています。常設展示室にはそれぞれテーマがあります。第1展示室は大韓民国の胎動、第2展示室は大韓民国の基礎確立、第3展示室は韓国の経済成長と発展、そして第4展示室は世界化と先進化というテーマで構成されています。



第1展示室は大韓民国という国が生まれるきっかけとなった歴史、つまり1870年代の開港期から1945年までの歴史を展示しています。近代国家の夢を実現させるための開港、周辺国の侵略によってその夢が挫折する過程、そして植民支配から独立するための国内外での活動、この独立運動を礎にして、上海などに大韓民国臨時政府が生まれ、解放されるまでの一連の過程を紹介しています。独立はしたものの、一つの国が2つに分断される悲劇的な過程も展示されています。



第2展示室は1945年から1960年代にかけての韓国、つまり、大韓民国政府の樹立、6.25韓国戦争、戦後の復旧と近代化の過程が紹介されています。当時、世界は冷戦状態で、韓国政府の樹立は左右の思想が対立する中で成し遂げられました。この展示室には12メートルに及ぶマジックビジョンが設置されていて、韓国政府樹立の過程をさまざまな写真で紹介しています。



5階にある第3展示室では韓国戦争後の韓国が紹介されています。韓国に初めて登場したタクシー、韓国が輸出した最初の車、ポニー、韓国で初めて作られたラジオやテレビ、そして最初の高速道路まで、韓国の経済成長を導いた主役たちに出会うことができます。

1988年のソウルオリンピックから現在に至るまでの韓国にフォーカスをおいた第4展示室。先進化と世界化を目指す力動的な韓国を紹介しています。

もっとも情熱的で、もっとも劇的な変化を成し遂げた韓国の近・現代史に出会える大韓民国歴史博物館。この新しい博物館は過去と現在、古い世代と若い世代を結びつけ、これからの韓国が進むべき道を示してくれる空間となることでしょう。

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