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文化

ロボットが演じるミュージカル「ロボットランドの伝説」

2013-05-07



ソウルの近郊、京畿道(キョンギド)果川市(クァチョンシ)にある国立科学館でロボットが俳優として演じるミュージカル「ロボットランドの伝説」が公演されました。「ロボットランドの伝説」はロボットが演じる韓国で初めてのロボット・ミュージカルです。韓国だけではなく、世界的にもヒューマノイドロボット、知能型ロボットだけで作られた公演はほとんどありません。規模の小さい舞台はいくつかありましたが、「ロボットランドの伝説」のようにヒューマノイドロボットが中心となる作品は世界的にも珍しい企画だといえます。

舞台の背景は2027年、今から14年後のロボット博物館「ロボットランド」。いろんなタイプのロボットが展示されている「ロボットランド」に、ある日、3つの星が落ちてきます。トリアの星と呼ばれる3つの星、レッドスター、ブルースター、グリーンスターはロボットに命を吹き込む力を持っていました。トリアの星の力で、機械に過ぎなかった博物館のロボットたちは自分の力で話したり、動いたり、考えたりすることができるようになるのです。

「ロボットランドの伝説」には9台のロボットが登場します。また、舞台に設置されたスクリーンにロボットランドの全景や空から落ちてくる星などがアニメーションで映し出され、ストーリーの展開に膨らみを持たせます。ロボットだけでは表現しきれないディテールやストーリーの展開をアニメーションでカバーしているのです。ロボット技術とアニメの表現力が、互いの足りない部分を補って、子どもたちの夢や想像力を刺激する公演に仕上げています。

しかし、「ロボットランドの伝説」の主人公はあくまでも9台のロボットです。主人公のキーボットは韓国で開発された教育用ロボットのデザインを取り入れました。アンドロイドタイプのロボット、アリは喜びと悲しみ、怒りと驚き、ウィンクなど12の表情を作ることができます。表情だけではありません。ミュージカルに登場するロボットたちはロボットとは思えないくらいなめらかな動きでダンスや歌を披露します。

ヒューマノイドロボットといっても、ミュージカルの舞台で正確な動きを作り出すためには人の手を借りなければなりません。公演が進められる間、舞台裏ではロボットをコントロールするスタッフが休むひまもなく動いているのです。

さて、トリアのレッドスターの力を使って火の国を建てる悪役のパイロン。そのパイロンからロボットたちを守るために正義の味方、ロボキングはブルースターの力で水の国を建てます。しかし、パイロンの攻撃でロボキングは倒れ、ロボットランドは大きな危機を迎えます。ロボットの対決のシーンでは華麗な照明と特殊効果が取り入れられ、緊張感を高めます。パイロンのスパイとして活躍するロボット、セロピは客席の子どもたちにロボットランドの主は誰か、という質問を投げかけ、観客とコミュニケーションしながら話を進めます。ロボットランドの平和を守るため、ロボキングの後継者、キーボットが登場します。まだ幼いキーボットがパイロンを倒すためには周りのロボットたちと客席の応援がなければなりません。
客席と舞台が一つになったとき、キーボットは勇気を出して、グリーンスターの力を使って
パイロンを倒すのです。

現在、韓国のロボット技術は世界5位と評価されていて、2018年までに世界3大ロボット強国を目指しています。2022年には世界的に個人サービス用のロボットが本格的に登場すると見られているため、ロボット産業は未来産業の中心として注目されているのです。「ロボットランドの伝説」を通じてロボットの魅力と可能性を知った子どもたちが、韓国のロボット産業の主役となる日がくるかも知れません。

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