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文化

ソウルの観光スポット、仁寺洞の伝統家屋で開かれる「ムーンライト韓屋音楽会」

2013-05-28



ソウルの観光スポットとして知られる鐘路区(チョンノグ)仁寺洞(インサドン)。毎月第1、第3金曜日の午後7時、文化芸術の街、仁寺洞で韓国の風流をじっくりと楽しむことができる音楽会が開かれます。

この音楽会は仁寺洞の広報館内にある義和軒(ウィファホン)で開かれる仁寺洞ムーンライト韓屋音楽会です。韓国の伝統屋敷、韓屋(ハノク)で開かれる国楽のコンサートも魅力的ですが、音楽会が開かれる場所、義和軒の歴史について予め知っておけば、コンサートはより素晴らしい思い出になるに違いありません。



義和軒は義親王(ウィチンワン)が暮らしていた屋敷の跡地に建てられました。義親王は、朝鮮王朝26代目の王で大韓帝国の初代皇帝でもある高宗(コジョン)の5番目の息子で、本来なら皇太子になるはずの人物でした。彼は独立運動に積極的な人物だったため、日本は彼を牽制するために幼い英親王(ヨンチンワン)を皇太子としました。義和軒は義和君(ウィファグン)と呼ばれていた義親王が暮らしていた屋敷を再現した40坪、132平方メートルほどの規模の建物です。

仁寺洞には義親王だけではなく、王宮を出た姫や学識の高いソンビたちが暮らしていました。また、仁寺洞に近い安国洞(アンクットン)には宮中画家を養成していた機関、図画署(トファソ)がありました。そのため、仁寺洞では古くから高価な美術品や骨董品が取引きされ、いつしか文化芸術の街と呼ばれるようになったのです。去年の4月、ムーンライト韓屋音楽会がスタートし、仁寺洞はいっそう風情豊かな街になりました。韓国の伝統音楽が流れる韓屋の庭に座っていると、19世紀の朝鮮にタイムスリップしたような気分になります。




ムーンライト韓屋音楽会の舞台は家の主が客をもてなしていたサランバン、客間を再現しています。朝鮮時代のソンビたちは、自分の家を訪れた客に対して、心身の疲れをいやせるように真心を込めてもてなしました。そんなソンビの心で企画した公演がムーンライト韓屋音楽会なのです。ムーンライト韓屋音楽会で披露される音楽は韓国語だけではなく、英語、日本語、中国語でも解説してくれます。韓国の伝統音楽に関する質問にも答えてくれるので韓国の言葉や音楽について知らない外国人でも韓国の伝統音楽、国楽の風流を楽しむことができます。

義和軒の庭に集まった人たちは韓国の伝統楽器、伽倻琴(カヤグム)と大笒(テグム)、そして奚琴(ヘグム)が奏でるメロディに耳を傾けます。楽器の演奏だけではなく、パンソリや高麗時代から伝えられてきた韓国の定型詩、時調(シジョ)を歌詞にした伝統歌曲も披露されます。また、舞台と聴衆が一つになって歌ったり、アンコールに応えるための舞台もあり、外国人でも韓国の風流を心行くまで楽しむことができます。

韓国の伝統屋敷、韓屋で開かれるムーンライト韓屋音楽会は風流がただよう街、仁寺洞の夜を美しく彩る魅力的な公演として評価されています。

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