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文化

文化と芸術の街、大学路

2013-06-18



ソウル地下鉄4号線、恵化(ヘファ)駅を出ると大学路(テハンノ)です。文化と芸術の街と呼ばれるだけあって、大学路では1年中、街頭公演をはじめ、演劇、ミュージカル、パフォーマンスなど、さまざまなジャンルの公演が開かれます。

大学路に行くと、レストランやカフェ、ファッションやアクセサリーの店が並んでいて、一見、普通の繁華街とあまり変わりません。しかし、大学路には他の繁華街にはない魅力が隠れています。コーヒーショップやバーがあるビルの地下に入っていくと、小さな舞台と客席がある小劇場があったりするのです。劇場の数からいえば、ここ大学路は、ミュージカルや公演で世界的に知られるアメリカのブロードウェイやイギリスのウェスト・エンドよりも多く集まっています。そのため、大学路から韓国の新しい公演文化が生まれているといっても過言ではありません。



現在、大学路にはミュージカル公演が可能な大型劇場から客席80席の小さな劇場まで、150あまりの劇場があって、客席の数は全部で2万2千あまり。そして、ほとんどの劇場で毎日、幕が上がり、さまざまな舞台を披露しています。大学路で認められた作品がもっと大きな舞台で公演されるケースもよくあって、それこそ韓国の公演芸術を生み出し、一つ一つ評価できる空間なのです。

大学路は、ソウル鐘路区(チョンノグ)の恵化洞(ヘファドン)ロータリーから梨花洞(イファドン)交差点までの、1.5キロほどの通りを指します。ここが大学路と呼ばれるようになったのは、1970年代、この地域にソウル大学のキャンパスがあったからです。その後、大学のキャンパスは冠岳区(クァナック)に移され、今の大学路にはソウル大学病院だけが残っています。しかし、かつて大学生たちがたむろしていた喫茶店など、一昔前の大学のロマンは今も残っています。

1975年、医科大学をのぞく他の学科が冠岳区に移り、その跡地、大学路の中心にマロニエ公園が作られ、その周辺に文化芸術団体が集まり始めました。大学路に初めてできた劇場は現在のアルコ芸術劇場でした。30年あまりの伝統をもつアルコ芸術劇場は数々の名作を生み出し、かつては年間500万人の観客が訪れました。アルコ芸術劇場の影響力は大きく、この劇場を中心に、セムト、パランセなどの劇場や公演団体が集まり、現在は、恵化洞ロータリー一帯の路地まで広がっています。



劇場が少なかった初期の大学路には韓国の演劇界や公演界を動かすほどの影響力はありませんでした。しかし、たくさんの劇場が集まり、1990年代に入って文化エリアとして指定されるようになってからは大学路で公演のトレンドが作られるようになりました。大学路で認められた公演は全国でヒットするようになり、公演や演劇に関する職業を目指す人たちも大学路でスタートを切るケースが多くなっています。韓国の文化芸術の中心となっているためか、大学路に芸術関連学部のセンターや小劇場などキャンパスの一部を移す大学も出てきています。芸術関連団体や施設に、大学のキャンパスが加わったことで大学路はいっそう若く、エレルギッシュな街になりました。また、公演、ダンス、音楽、ミュージカルなど、さまざまなジャンルの文化芸術が共存している街、大学路に、小さな博物館やさまざまな料理が味わえるレストランも続々と登場し、最近は文化ツアーの中心としても注目されています。

特別な計画を立てずに行っても、150あまりの劇場の中から好きな公演を見て、路地裏の小さな博物館に入ったり、おいしいものを食べたり、街頭で繰り広げられるパフォーマンスを見ながら若い熱気を満喫することができる街、大学路。この街では韓国の文化芸術のトレンドを読み取ることができます。

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