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文化

手を結び合って共存していこうというアーティストによる協同組合

2013-12-17

手を結び合って共存していこうというアーティストによる協同組合
12月9日、美術家が集まって結成した「ルルララ芸術協同組合」の特別講座が開かれました。芸術家の協同組合は、同じジャンル、同じ道を歩くアーティストが集まり、誰にも言えなかった悩みや課題などを打ち明け、いっしょになって解決方法を見つけ出していきます。組合に参加することによって、展示空間を確保できるほか、美術界の新しい流れにも知ることができ、また、有名な先輩アーティストたちとの出会いも可能になりました。

ルルララ芸術協同組合のように、韓国では、最近、個人的に活動してきたアーティストが手を組み合って協同組合を設立する例が多くなっています。現在、ルルララ芸術共同組合の組合員は60人、美術家が協力し合って展示会などを開いています。ルルララ芸術共同組合はアーティストたちのために展示会や特別講座を開き、いろいろな情報を共有するためのアートマガジンも制作しています。こうした組合の活動で、アーティストたちは自分の作業に専念できることを期待しています。

ソウル市城東区(ソンドング)にあるカフェ「イラスト」は、絵本作家が7月に結成した協同組合の作ったカフェです。カフェの奥の方には、絵本作家のための作業室が設けられています。また、壁には絵本作家たちの手作りのパネルや小物がかけられ、内部はブックカフェのように演出されているため、一般の客もお茶を飲みながらおしゃべりをしたり、絵本を読みながらくつろぐことができます。7月に設立された絵本作家の協同組合は、絵本作家の声に耳を傾け、創作活動を支援するとともに、権利を守るための団体です。現在、組合員は80人ほどですが、これからも増やしていく予定です。

絵本作家たちが協同組合を作ったきっかけは出版環境の悪化にあるそうです。絵本作家にとって低い出生率は大きな問題です。2011年現在、7歳未満の児童の数は350万人あまりで、いくら良い絵本を作っても絵本の消費は減るばかりです。図書館で絵本を借りて読むことも多く、絵本の販売部数は急激に減っています。

1冊の絵本を制作するには、短くでも半年、長ければ数年かかることもあります。
努力に比べて代償は小さく、個人の力だけでは絵本作家として活動していくには限りがあるのです。共同組合を設立し、イラストレーターやマネージメント、展示企画など、チームを作って作業を分担するなど、絵本作家の活動全般を支援しています。カフェ「イラスト」で作品を展示したり、作業室を設置して絵本作家の経済負担を軽減させました。協同組合では絵本作家のための特別講座も開いています。

インディーズバンドは美術家や絵本作家に先立ち、2010年に「自立音楽生産組合」という協同組合を設立しました。2010年を前後して、インディーズバンドのメイン舞台といえる弘益(ホンイク)大学界わいに再開発の動きがありました。小さいクラブが次々と消えていきました。当時、週に一度、再開発に反対する公演を続け、5月に規模の大きいコンサートを開きました。そのコンサートに70チームほどが参加し、観客も3千人近く集まりました。そのコンサートをきっかけにインディーズバンドのための集い、組合を作ろうということになり、現在、「自立音楽生産組合」ではミュージシャンとファン、サポーターなど200人あまりが活動しています。組合員が出す月5千ウォンの会費はインディーズバンドのアルバム制作やコンサートに使われています。

現在、全国的に設立された芸術家共組合の数は50あまりで、その数は少しずつ増えつつあります。まだ、規模の小さい組合がほとんどですが、彼らは手を組み合って共に生きる共存の道を歩き始めたのです。また、こうした協同組合の活動が韓国の芸術界に新たな活力を吹き込んでいます。

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