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文化

子どもたちの想像力を育む国立劇場の体験イベント「今日は私の舞台、変身プロジェクト」

2014-08-19

ソウルの都心にある国立劇場の公演芸術博物館では、7月29日から来年の2月まで、子ども向けの面白い体験イベントが開かれています。題して「今日は私の舞台、変身プロジェクト」。演劇俳優に扮した子どもたちが実際に舞台にのぼって公演に挑戦する体験イベントです。



最近は教育過程でも子どもたちの想像力を刺激する体験活動が重視されています。そこで、教育と遊びを同時に満足させることができる展示、体験イベントを企画しました。国立劇場は韓国の劇場では唯一、公演を自主制作しています。その特徴を活かして、扮装から舞台装置に至るまで舞台公演のすべてに触れることができるイベント「今日は私の舞台、変身プロジェクト」を通じて、舞台裏、つまり公演の全過程を公開しました。

俳優になったような気分を味わえる体験イベントは7月29日から、毎日10回、1度に10人ずつ参加して進められています。公演が始まる前、ホンモノの俳優になった気分で、舞台衣装に着替え、メイクもします。舞台での公演が終わった後はインタビューの時間もあります。体験イベントで公演する演劇のモチーフであり、韓国を代表するモノドラマ「赤いピーターの告白」に関する展示会を見ることで体験イベントが終わります。

韓国の歴代モノドラマで最多観客を動員した「赤いピーターの告白」は、故・チュ・ソンウンさんが演じた作品で、リアルな猿の扮装でも話題になりました。体験イベント「今日は私の舞台、変身プロジェクト」は、モノドラマ「赤いピーターの告白」と、パンソリの代表作の一つ、水宮歌(スグンガ)を結びつけ、子どもの目線に合わせた面白いストーリーの演劇で進められます。人に捉えられた猿のピーターが自由になるためにいろいろな努力をし、人間の真似をするけれど、彼の行動は結局、自由ではなく、閉じ込められた檻(おり)が少し広くなったに過ぎませんでした。人間の真似に嫌気が差したピーターは猿に戻りたいと願うようになります。この時、パンソリ「水宮歌」が登場します。体験イベントの演劇ではピーターが竜王さまの病を治すためにウサギの肝で作った薬を飲んで猿に戻るというストーリーになっています。

時間的な問題もあって、公演の一部を映像で紹介し、残りをイベントに参加した子どもたちに演じてもらいます。配役は、不満が出ないように抽選で決め、衣装室に移って衣装と小物の準備をします。衣装を着た後は舞台用のメイクをしに行きます。公演の準備を終えた子どもたちが、台本を手に舞台にのぼります。客席には誰もいませんが、舞台にのぼっただけで子どもたちはかなり緊張した面持ちです。観客がいなくても本公演の前のリハーサルは欠かせません。本公演では照明やサウンドもホンモノの演劇と同じように使われます。公演が終わった後、インタビュールームに移ると記者団が待ち受けていました。もちろん演出されたイベントの一部です。

体験イベントの最後を飾る「赤いピーターの告白」の展示会では、主人公のピーターに扮する過程が映像で紹介され、舞台裏の俳優の姿や演劇の世界を垣間見ることができます。



体験イベント「今日は私の舞台、変身プロジェクト」は演劇の舞台裏、そして俳優の世界を体験してみることで子どもたちの想像力と夢を育んでいるのです。

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