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文化

「四季の歌」ほか

#国楽の世界へ l 2021-09-29

国楽の世界へ

「四季の歌」ほか

秋夕(チュソク)も過ぎて、年末が近づいています。今年はどんなことを成し遂げたか、焦る気持ちもできる頃です。短歌、「四季の歌」にも、そんな気持ちが表れています。春、夏、秋、冬と季節が変わるごとに、時間が過ぎるのがとても早く、人生は空しいものだ。だから、短い歳月、時間を無駄にせず、人々と楽しんで生きようということです。短歌は、伝統芸能パンソリの前に歌うものです。長いパンソリを歌う前に、歌い手が喉を緩めるために歌う短い歌のことです。今日は、短歌「四季の歌」を、フュージョン国楽グループが今の若者に合わせて再構成した音楽をご紹介いたします。歌のお花の歌い手という意味の、ソリコッカゲクダンの歌で、「四季の歌、사철가」という曲をお楽しみください。


秋といえば、秋空が思い浮かびます。このような秋の日の夜、昔の人々は舟遊びを楽しみました。数十隻の船を川に浮かべて、大げさに音楽を楽しみます。でも、学者ソンビからすると、それは自分の権力を表したいことに過ぎず、風流を楽しむとはいえないと思ったようです。ソンビが考える本物の風流は、小さい舟に二人や三人くらいの人が座って、お酒を交わしながらお話をしたり詩を謳うことでした。月の明かりという意味の「月正明(ウォルジョンミョン)」という曲は、まさにそんな風景を歌っています。秋の日の夜、舟で川に出ると、涼しい空気と水が流れる音、どこからか鳥の鳴き声も聞こえてきます。ふと目を開けると、穏やかな水面に夜空がそのまま移っています。するとソンビは使いの者に、水の中に沈んでいるお月をとってくるように言いました。そのお話を聞いた使いも、ソンビの気持ちを理解し、にっこり笑ったことだと思います。それでは、「月正明」という曲をお聞きいただきます。歌い手のイ・ユンジンさんは、秋空のような清い声で、この歌をピアノの伴奏に合わせて歌っています。それでは、お楽しみください。


百済の時代の歌にも、月に関するものがあります。全羅北道(チョンラブクト)のチョンウプという地方の歌なので、「チョンウプサ」と言われます。商売に出た夫を待つ妻の歌です。夕方になっても夫が帰ってこないので、月を見て祈ります。月が高くから遠くまで照らし、夫が水たまりに落ちないようにしてくださいとの内容です。この歌は、高麗時代には王宮にまで伝わり、宮廷でも演奏しました。今日の最後は、「チョンウプサ」をテーマにした「ダルハ」という曲を、カン・クォンスンさんの歌でお楽しみください。「チョンウプサ」は、朝鮮時代になると歌はなくなり、伴奏だけが今日に至るまで伝わっています。それが、「スゼチョン」という曲です。重要な儀式などの伴奏音楽であり、宮中音楽の中でも最高とされます。

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