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文化

「ナンボンガ」ほか

#国楽の世界へ l 2023-10-24

国楽の世界へ

「ナンボンガ」ほか
「ナンボンガ」という歌は、黄海道(ファンヘド)地域を代表する民謡です。長く伸ばして歌う長いナンボンガの「ギンナンボンガ」の後、速い拍子に合わせて楽しく歌う「ジャジンナンボンガ」を歌います。その後、「タリョンナンボンガ」、「サソルナンボンガ」まで歌うこともあります。地域名をつけた、ヨンピョンドやケソンの「ナンボンガ」もあります。よく知られた歌には、ファンヘドの歌ではありませんが、「チンジュのナンボンガ」もあります。ナンボンというと、不真面目な人を指す言葉です。ところが、「ナンボンガ」の歌詞にはそんな人物のお話はなく、ほとんどは叶わない恋に関する内容になっています。「ナンボンガ」でいう「ナンボン」は、不真面目な者を指す言葉ではなく、難しいという漢字のナンに、韓国語でボンと発音する出会うという意味の逢をくっつけ、逢うのが難しいという意味で解釈することもあります。

今度は、「ヨンピョンドナンボンガ」です。ヨンピョンドは韓国の西海岸にある島です。インチョンから船で145キロ離れたところにあり、2時間ほどかかります。しかし、ヨンピョンドから北韓の黄海道カンリョン半島までは約13キロ離れているので、韓国より北韓から近い場所にあります。島なので、漁をする人々が多く暮らしていました。「ヨンピョンドナンボンガ」は、漁に出た男性を待つ女性の歌です。小さな舟に乗って出かける夫を見つめる妻は、頼もしいと思ったでしょう。でも、一方で、心が痛み、複雑な気持ちだったはずです。

民謡は、民衆の歌です。遊ぶとき、仕事をするとき、時には、悲しいとき歌っていた暮らしの歌です。だから、その中には、古くからの文化と風習、情緒がたっぷりと盛り込まれています。最近は、嬉しいときや悲しいとき、若者が民謡を歌うことはほとんどありません。この貴重な音楽を、どうすれば多くの人に知らせることができるか、国楽のミュージシャンにとっては大きな課題のひとつです。そのため、多様な方式で民謡を再解釈する作業を行っています。今日の最後は、[ギンナンボンガ」を大衆歌謡曲に編曲した歌です。黄海道にある城郭に草木が生い茂り、とはじまり、寒気がして体が痛いのは、全てあなたのせいであるという内容の歌詞です。言葉で表現しきれない気持ちは、打楽器、クェングァリの音で表現しています。

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