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文化

「松林に」ほか

#国楽の世界へ l 2023-11-14

国楽の世界へ

「松林に」ほか
先週は冬が始まるという節気立冬がありましたし、来週は初雪が降るという小雪があります。地球温暖化の影響で冬がだんだん短くなっているといいますが、冬は依然として寒く、暖かい場所が恋しくなります。今日の最初は、松の木の林、「松林に」という曲です。歌では、松林に雪が降ると、松の木の葉っぱがお花のように見えたようです。あまりにも美しいので恋人にも見せてあげたいけれど、届ける前に解けてしまいそうで残念だとの内容です。みなさんも、美しいものを見ると、思い出す方がいらっしゃるでしょうか。

冬になると思い出す食べ物があります。昔は、冬の日の夜、路地でお餅などを売り歩く人がいましたが、今では見かけることができなくなっています。屋台で食べる温かいおでんやスープ、食べ始めると止まらないみかん、焼き芋や焼き栗などは、冬に思い出す食べ物です。一人で食べるより、温かい部屋に集まってみんなでおしゃべりをしながら食べてこそ美味しいものです。今度は、イヒョンのノンという団体の演奏で、「風が吹く」という曲です。「焼き栗のタリョン」を演奏曲に編曲したものですが、歌詞にはヨンピョンの海にお金の風が吹く、という内容があります。この音楽に出てくる、ヨンピョンの海は、韓国の西側にある島、ヨンピョンド付近の海を指します。西海岸は、イシモチのシーズンになると、海水とイシモチが半分ずつになるというほど、イシモチがたくさん獲れたといいます。海に出ると満船になり、それがお金になるので、お金の風が吹くと表現したのです。イヒョンのノンという団体は、弦が二つのヘグムの演奏者で構成されます。弦が二つ、二弦と書いて、韓国語で「イヒョン」と読みます。弦を引き締めたり、力を抜いたりと、遊ぶように演奏するということで、あざけるという意味の弄(ろう)するという漢字、韓国語でノンという言葉を付けてグループ名にしたのです。

今度は、パンソリ、「赤壁の歌のうち、東南の風を祈る場面」という曲です。曹操が兵隊を率いて呉を責めると、呉の孫権は諸葛亮と手を結び曹操を退ける計画を立てました。赤壁の川を挟み、曹操は北に、呉は南にいます。諸葛亮は火で敵を攻撃しようとしましたが、問題は冬だったのでちょうど北風が吹いていたのです。でも、諸葛亮は心を込めて祈ると、風向きが変わると考えていたのです。赤壁の川で諸葛亮が祈ると、本当に風向きが変わり、東南の風が吹きました。科学的にはおかしな話ですが、昔の人々は諸葛亮であれば十分可能なことだと思ったようです。

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