小説『愛のあとにくるもの』
2024-05-15
文在寅(ムン・ジェイン)大統領と次期大統領の尹錫悦(ユン・ソギョル)氏との会談が、当選から19日目にしてようやく実現しました。
文在寅大統領と尹錫悦次期大統領の会談は、当初は3月9日の大統領選挙から7日後の16日に予定されていましたが、準備が整わないとして会談の4時間前に急きょ中止されていました。
ようやく実現にこぎ着けた会談は、28日に大統領府青瓦台での夕食会の形で実現し、非公開で2時間半にわたって会談しました。
現職大統領と次期大統領とによる会談としてはこれまでで最も遅い会談です。
尹錫悦次期大統領は会談で、政権移行に向けて協力を呼びかけ、文在寅大統領はこれに対して、「経験をいかし力を貸したい」と応えたということです。
懸案となっている大統領執務室の移転については、尹錫悦次期政権側によると、文在寅大統領は「移転先の判断は次期政権の仕事」だとして原則的な立場を示しましたが、「予算を綿密に調べて協力する」と述べたということです。
ただ、移転費用に充てるための予備費など、具体的な問題については言及されなかったと伝えられています。
文在寅大統領は大統領執務室の移転について、安全保障上の空白期間が生じる恐れがあるなどを理由に否定的な考えを示していました。
また、50兆ウォン相当の補正予算については、その必要性には双方が一致したものの、補正予算の具体的な編成時期については言及されなかったということです。
一方、安全保障については、政権移行の過程で緊密な協力を維持することで一致したということです。
対立の要因となっていた李明博元大統領の特別赦免や人事をめぐる問題については議論されなかったということです。
大統領執務室の移転や韓国銀行次期総裁の人選をめぐって双方の対立が表面化しています。
双方の対立が長期化すると、円滑な政権移行に支障をきたすのではないかとする指摘が出るなど、世論が悪化していました。
会談が実現した背景には、双方が共に世論の悪化を意識し、これ以上会談を遅らせるのは適切でないという判断があたったとみられます。
今回の大統領選挙はこれまでで最も少ない票差で政権が交代する結果となり、国民の統合が次期政権の最も重要な課題として指摘されています。
会談では具体的な部分まで一致することはありませんでしたが、円滑な政権移行や国民の統合に向けて、次期大統領と現職大統領が会談したこと自体に意味があるとされています。
2024-05-15
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