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ライフスタイル

コロナ禍 韓国コーヒー事情

2021-12-15

玄海灘に立つ虹

ⓒ YONHAP News

韓国人はコーヒーが大好きです。特にソウルのオフィス街ではコロナ禍でも昼休みにはコーヒーショップのコーヒー片手に散歩する人々の姿を毎日見かけました。そんなに売れているコーヒーショップのコーヒーですが、その成績はカフェチェーンごとに大きな差がでているようです。


最悪の成績グループ

一番大きく影響を受けてマイナスになってしまったのが、日本にも進出している有名カフェチェーンです。コーヒービーン(Coffee Bean)、ハリスコーヒー(HOLLYS COFFEE)、ポール・バセット(PAUL BASSETT)、カフェパスクッチ(CAFFE PASCUCCI)などの大型カフェチェーンは2020年の営業利益が軒並み大幅に減少しました。

コーヒービーンは営業赤字が183億ウォン、売上減少幅はマイナス23%でした。ハリスコーヒーも純損失が12億ウォン、売上減少幅はマイナス15%、ポール・バセットもマイナス17%の売上減少幅でした。

このような営業不振の一番の原因はもちろんコロナです。まずコーヒーショップで一日中コーヒーを頼んで勉強している「カフェコーヒー族」が姿を消しました。昼休みの需要はあってもそれ以外の時間を埋める客層、ママ友グループや、高齢者の姿が見えなくなりました。

また家庭用のエスプレッソマシーンの普及も一役買いました。家でも専門店に負けないコーヒーを飲めるようになったのです。


断トツ成績の巨大チェーン

有名カフェチェーンが軒並み苦労している中でスターバックスだけは断トツトップを維持しています。2019年に1兆8069億ウォンだった売上は2020年にも1兆9284億ウォンと、コロナ禍でも増えています。営業利益は少し減ったものの、それでも1643億ウォンを維持しています。

今年も上半期にすでに売上1兆ウォンを達成しています。年間では史上初めて2兆ウォンを達成するのではないかと言われています。ブランドパワーの強さは郡を抜いています。

年末や、シーズンごとに行われる各種イベントの豊富さもスターバックスの固定ファンを生む大きな力となっています。


低価のチェーン店の台頭

コロナ禍だからこそ、成績が伸びたコーヒーチェーンもありました。低価コーヒーチェーンです。イディヤ(EDIYA)コーヒー、メガ(MEGA)コーヒー、ペクタバンなどです。


特にイディヤは2001年に1号店が開店し、その後、現在まで加盟店数2885店という加盟店では韓国で一番多いカフェチェーンです。スターバックスがソウル市内の繁華街を中心に攻略しているのに対して、イディヤは全国あちこちに進出しているのが特徴です。

去年もコロナ禍にもかかわらず売上を維持し、売上2200億ウォン台、営業利益140億ウォンを記録しています。


しかしコロナ禍での低価コーヒーチェーンのスターはメガコーヒーです。ここはコーヒーの量が多いのが特徴で、普通サイズがスタバーの一番大きなサイズと同じです。それで値段はスタバーの半分、人気が出るわけです。一番人気のアイスアメリカンの値段が1500ウォン、日本円でおよそ140円です。


特に加盟店の増加勢いが目につきます。2017年にわずか180店だったのが2019年800店、2020年1188店、2021年12月現在1600店まで増えました。

そして売上は600億ウォン台ですが、営業利益が271億ウォン45%台の営業利益を上げています。


ということで低価コーヒーのカフェチェーンはコロナ禍不況はなく、むしろコロナ禍だからこそ好況を博しているようです。その理由は売り場面積が比較的狭いこと、そして持ち帰り販売が中心だからです。


コロナ禍のカフェチェーンの成績は、スターバックス以外の大型有名カフェチェーンは軒並みダウンしましたが、低価の持帰り中心のカフェチェーンはむしろ成長を遂げていました。コロナが過ぎた後がどうなるか気になります。

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