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ライフスタイル

大統領選挙特集 その1、大統領候補と占い

2022-01-26

玄海灘に立つ虹

ⓒ Getty Images Bank

3月の大統領選挙に向けて連日、大統領候補たちの動静が細かく報道されるなど熱い戦いが続いています。そこで今週と来週は歴代大統領についていろいろな側面から迫ってみたいと思います。まず今週は大統領候補と占いの話です。どうも政治家というのは昔から占いと切っても切れない関係にあったようです。

現在、一番ホットな話題が最大野党の大統領候補ユン・ソンニョル候補の夫人キム・ゴンヒさんの公開された「7時間の通話記録」です。これはキムさんがある記者と交わした通話の内容がその記者によって録音され、公開されてしまったものです。その中にこのような発言がありました。

「私は霊的な人間なので、(クラブのようなところに)いく時間があればむしろ本を読み、導師たちと一緒にお話をしながら人生とは何なのか、そういう話をするのが好きです」

この中に登場する導師と呼ばれる人物がユン・ソンニョル候補の選挙キャンプにも出入りしているという話が広まり、問題になっています。一時話題になったユン候補の手のひらに書かれていたという「王」の字も実はこの導師と呼ばれる人の助言によるものではないかという疑惑も出ています。

しかし一方で与党の大統領候補イ・ジェミョン候補もこんな発言をしているようです。

「幼い頃、母から聞いた話によると、母が占いで自分のことを占ったら将来大きな人物になる運勢だと言われたという。この話を胸に自分は夢を膨らませて来た。そして4人の大統領候補の中で自分の運勢が一番良いので、自分が大統領になる可能性が大きい」

韓国には昔から親の墓の位置が子孫の将来を左右するという思想があります。風水地理と言われ、特に墓の位置を見る人のことを風水師、あるいは地官といいます。選挙の前に風水地理を見て、親の墓を移すという政治家も多いです。そしてそれは大統領選挙でも同様でした。有名なのがキム・デジョン大統領です。

キム大統領は1997年の大統領選挙に立候補し当選しますが、実はこれは4回目の立候補、大統領への挑戦でした。そして大統領選挙の前、1995年に両親の墓を移しています。全羅南道シンアンにあった父の墓と、京畿道ポチョンにあった母の墓を、風水地理で最高だと地官が示した京畿道ヨンインに移しました。

でも誰でも祖先の墓を移せば大統領になれるわけではないようです。2度大統領選挙に立候補し、2度とも落選した人がいます。監査院長、国務総理から大統領に立候補したイ・フェチャン氏です。彼も選挙のために両親の墓を移したと言われています。

また今回、与党のイ・ジェミョン候補と最後まで与党候補の座を巡って争ったイ・ナギョン議員も2020年5月に父親の墓を移しており、これも大統領候補になるための動きではないかと政界で注目されていました。

というように、大統領候補になるために、大統領になるために韓国の政治家は多かれ少なかれ占いや風水師の言葉に耳を傾けているようです。そしてそれは宗教とは関係がないようです。キム・デジュン大統領も、イ・フェチャン氏も有名なカトリックの信者でした。

まあ選挙までは良いとしても、大統領になった後まで占いに頼るということだけはやめてほしいものです。

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