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ライフスタイル

ウズベキスタンに行ってきました(1)タシュケント編

#ソウル・暮らしのおと l 2023-07-14

金曜ステーション

先日、私はあるプロジェクトのためにウズベキスタンに行ってきました。そこで見聞きしたこと、出会った人びとなどについて、2週にわたってお伝えします。


コーランを朗読する声が響き渡る夕暮れどき。人々は公園をゆったりと散歩し、夕涼みを楽しんでいます。さまざまな民族や文化、宗教が調和したウズベキスタンの首都・タシュケントは、訪問者を笑顔で迎えてくれる、落ち着いた雰囲気の町でした。

今回初めて訪れたウズベキスタンは、韓国から飛行機で7時間。到着するまでほとんどイメージを描けなかった国でしたが、この滞在ですっかりその魅力にはまってしまいました。
ウズベキスタンは旧ソ連から独立した中央アジアの国の一つです。地図で見るとユーラシア大陸のちょうど真ん中あたりに位置しています。まさに東西をつなぐシルクロードの中心地として知られていますね。

今回私が参加したプロジェクトは、韓半島をルーツとし、中央アジアに定着した高麗人(コリョイン)と呼ばれる方々に会い、オーラル・ヒストリー(口述歴史)を記録するというものでした。高麗人の方々との出会いについては来週詳しくお伝えすることにし、今週は主に首都タシュケントで私が見聞きしたもの、感じたことなどを中心にお伝えします。

さて到着日、真昼の気温はなんと43度! 砂漠気候のウズベキスタンは日差しがとても強いのですが、湿度がなくカラっとしているので、日陰に入ればむしろ過ごしやすい暑さに感じられました。ただ、薄手の長袖や、帽子、サングラス、日傘は必需品です。


タシュケントは古い歴史をもつオアシスの都市です。でも、予想よりもずっと現代的な都市という印象を受けました。じつはタシュケントは、1966年の大地震によって7割の建物が倒壊、それを機に都市計画が立てられ、町を完全に新しい現代都市に再建築したのです。しかし高層ビルがやたらと立ち並ぶような都会ではなく、豊かな緑と重厚な建物が調和した、美しい町並みでした。


まず、私が一番引き付けられたのは、ウズベキスタンのさまざまな伝統文様です。有名なのは陶器。繊細な幾何学模様が組み込まれたカラフルなお皿や器がとても素敵です。陶器好きな方ならお分かりでしょうが、どれもこれも欲しくなって、クラクラしてしまいました。また、陶器だけでなく、モスクなどの伝統的な建築物に使われた深い青のタイルの模様、そして精巧に刻まれた木彫りの模様などがあちこちで見られ、いくら眺めても飽きることがありませんでした。

二つ目に印象的だったのは、夕暮れの時間。日中は暑すぎるので、日が落ちはじめる午後7時くらいから人々は町に繰り出します。緑豊かな公園はこども連れの家族で賑わいます。また、モスク前の広場ではサッカーをしたりキックボードで遊ぶこどもたちの声があふれていました。そうそう、ウズベキスタンは子どもがとっても多く、小さい子から大きい子までどこでも楽しそうに遊んでいる様子も印象的でした。


最後に、欠かせないのは食べ物の話。プロフという炒めご飯や、羊肉や牛肉の串焼きのシャシリク、窯で焼いたミートパイのサムサなどが定番です。どれも美味しかったのですが、私がここで非常に美味しくいただいたのは、ククシ(국시)という麺類です。これは韓国のククス(국수)がもとになっているのですが、これこそ、さきほどお話しした高麗人の方々がウズベキスタンに定着させた料理なのです。韓国のククスに比べ、のせる具材がトマトやキュウリなど豊富で、甘酸っぱいスープがさっぱりしていてとても美味しかったです。

こんなふうに、ウズベキスタンの高麗人には、韓半島の文化や民族性が継承されています。では、高麗人とはどんな人たちなのでしょうか。なぜウズベキスタンをはじめ中央アジアに韓半島ルーツの人たちが住んでいるのでしょうか。そのお話はぜひ来週の「ソウル・暮らしのおと」にてお聞きください。

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