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ライフスタイル

最近若者に人気の鍾路3街「ポチャ通り」

#ソウル・暮らしのおと l 2023-08-18

金曜ステーション

ⓒ Getty Images Bank
韓国ではおしゃれなクラフトビール屋さんもかなり増えていますが、やっぱり私が引かれてしまうのは、気楽にぐいっと生ジョッキを傾けられるポジャンマチャ(屋台)、略して「ポチャ」と呼ぶ露店の飲み屋さんです。とくに夏場は繁華街の路上にプラスチックの椅子とテーブルを並べた「野場(ヤジャン)」といわれる飲み場が賑わいます。
以前は、このような露店のポチャはどちらかというと年齢層が高めで、「アジョシ飲み屋」という扱いでした。ところが数年前からポチャにMZ世代と呼ばれる20~30代の若者が集まるようになりました。有名なのは乙支路3街駅の近くのポチャ通り。「流行の」という意味のスラング「ヒップ」という言葉と乙支路(ウルチロ)をかけて「ヒプチロ」なんて呼ばれもします。
最近になって、このポチャ通りの人気の場所がまた移ってきました。いま一番ホットな場所は、鍾路3街という地下鉄駅付近。鍾路3街駅5番出口からタプコル公園の裏側にかけてのエリアは、数年前までは若者はあまり遊びには来ないような場所でした。年季の入った、しかし地元の人や仕事帰りの人ひとで夕方から屋台が賑わうような、そんな繁華街だったのです。ところが最近、このエリアに若者たちが押し寄せるという現象が起きているとのことなんです。
実際、わたしも行ってみました。夜8時ごろ、5番出口から歩道にそってずらーっと並んだテーブルはすでにいっぱい。お客さんのほとんどが20代から30代の若い人たちでした。まるでお祭りの夜店のようなにぎやかさです。ここでのお酒は大抵、ビールか焼酎。つまみはチキンや豚肉の炒め物、コルベンイという貝を辛いソースで和えたものなど、居酒屋の定番メニューです。じつは私はこの鍾路3街のあたりの昔ながらの雰囲気が好きで、以前からよく通っていたんですが、久しぶりに来てみたらすっかり客層が変わっていたのでびっくりしました。
ここ鍾路3街駅の北側には、益善洞というエリアがあります。かつては韓国の伝統家屋が並んでいた韓屋街を改築し、韓屋の外装を残したままおしゃれなカフェや洋服屋などにした観光スポットなのですが、このエリアの人気もあって若い層が流入するようになったといいます。また、最近のいわゆるニュートロブームの影響もあるといわれています。
実際、ビックデータの資料によると、2022年から2023年にかけて鍾路1街から4街にかけてのエリアは、ソウル市の中で売上が一番上がった商店街のぼったそうです。
特に3年ぶりにコロナの制限が解除された今年は春頃から屋外レジャーを楽しむ人が爆発的に増えています。たしかに、野外テーブルでわいわい楽しむのは、やっとこうして人が集まって飲めるようになった!という開放感にあふれていますものね。
景福宮や光化門広場、ソウル市庁などに近い、まさにソウルの中心地である鍾路。そのなかでも鍾路3街は都心の裏の顔というような密やかなムードを含んでいましたが、いまやすっかりヒップなエリアになったんだなあ、と改めて見直しました。

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