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ライフスタイル

韓国の正月と卵

2017-01-09

韓国の正月と卵
韓国では今月末の旧正月に向けて野菜や肉の値段がどんどん値上がりしています。そして一番主婦たちを悩ませているのが卵です。鳥インフルエンザで値段が高騰している上に品不足もあり、早めに買っておこうか、でも新鮮度が落ちるのでもう少し待とうかと頭を悩ませています。
では韓国の正月料理に卵はどれだけ必要なのでしょうか? 実はたぶんリスナーの皆さんの想像以上の量が必要なんです。それでは今日もまずは留学生の山田君とお友達の金さんとの会話からです。
山田君  金さん、朝から授業にもでないでどこに行くんですか? そんなに大き     な買い物袋さげて
金さん  大学の生協でも卵を入荷したっていうから。母に頼まれて。
山田君  でもそんなに大きな袋、持って行かなくても、10個いりでいいじゃない     ですか
金さん  韓国のお正月料理だといっぺんに10個以上使うことになるから、普段の     分まで入れると10個じゃ全然足りないの。30個入りじゃないと。
山田君  普通の家でも30個入りですか?

韓国の正月料理に卵は欠かせません。でも日本のように伊達巻があるわけではないので、韓国式のお雑煮に入れるくらいだと思われるかもしれませんが、そうではありません。
まず韓国式のお雑煮、トックックの上には卵のジダンと呼ばれる薄焼き卵を細く切ったものを飾りとしてのせます。このジダンと呼ばれるかざりは卵の黄身と白身の両方で作られ、それをお雑煮の上にも、カルビの煮付けの上にも、チャプチェと呼ばれる春雨と野菜の炒めものの上にものせます。
このように卵のジダンはいろいろな料理の飾りとして料理の最後に登場します。ただこれは量的にそんなに多くの卵を必要とするわけではありません。卵が大量に必要なのはチョン、漢字で書くと煎餅の煎という字を書きますが、肉や魚、野菜を小麦粉と卵をまぶしてフライパンで焼いた料理です。このチョンを正月などには大量に作ります。そのために卵がたくさん必要になるのです。
日本だとあまり見かけない30個入りの卵のケース、これをアジュマたちが買っていくのも大部分はこのチョンを作るのに使うからです。チョンは専門店もあり、チョンを売り物にした食堂や居酒屋、そしてデパートや大型スーパーでも作って売っています。
ということで韓国マナー、韓国の正月料理に卵は欠かせません。それで鳥インフルエンザで卵の生産量が追いつかない今、韓国の主婦たちは頭を抱えているのです。

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