顕忠日のある6月なので今月は軍隊と関係した話をしていますが、今日は「予備軍」です。兵役のある韓国では大学生の途中に兵役に行ってくる人が多いという話をしてきましたが、2年間の兵役を終えてもそれで軍隊はすべて卒業と言うわけではありません。それでは今日もまずは留学生の山田君とお友達の金さんとの会話からです。
山田君 今日の授業、ずいぶん欠席が多かったですね。それも男子学生のすがたがだいぶ見えなかった気がするんですが。
金さん 復学生の先輩たちがたくさん休んでましたね。たぶん予備軍の訓練の日なんじゃないかしら
山田君 予備軍の訓練ですか? 兵役を終えたのにまだ訓練があるんですか?
金さん 残念ながら、韓国では男性は40歳までは訓練が続くんです。
山田君 40歳?
韓国では除隊して一般社会に戻ったと言ってもまだ完全な民間人に戻ったわけではありません。正確には「除隊」ではなく「転役」といい、その後も8年間の予備軍、そして40歳までの民防衛が待っています。
まず予備軍の8年間は年に数回召集を受け有事に備えて半日から3日程度の再訓練を受けます。訓練の期間は除隊後の年数によって異なります。
そしてこの予備軍の訓練期間は学生の場合は授業に欠席しても届けを出せば欠席になりませんし、会社員の場合も同じように届けをだせば欠勤扱いにはなりません。
また予備軍の訓練は所属していた軍隊の所在地ではなく、今居住している地域の予備軍訓練所で訓練を受けることになります。そのため芸能人でもこの訓練は受けなくてはならないので、江南区の訓練所でヒョンビンを見かけたなどという書き込みがSNSにのったりします。
そしてさらにその後40歳までは年に一度、民防衛隊で簡単な訓練を受けることになります。すべての訓練が終わる40歳。男性はうれしい反面、年をとった、おじさんになったと感じるそうです。
ということで韓国マナー、韓国の軍隊は兵役が終わっても8年間は予備軍として年に数日訓練を受け、さらに40歳まで年に一度、民防衛軍の訓練を受けることになります。本当にご苦労様です。