自叙伝『7つの名を持つ少女』
2023-11-23
今月は、ASOTO UNIONというバンドの唯一のアルバム「Sound Renovates A Structure」をご紹介いたします。このアルバムは一言で「名盤中の名盤」といえます。
・2001年から2005年までライブを中心に活動したファンクバンド。「ASOTO」とは、ハイチやニューオーリンズで信仰される「ブードゥー教」において 「ドラム」を表す言葉。リズム楽器中心の音楽を披露。当時も現在も、韓国では珍しいスタイル
・彼らが活動を始めた2000年頃は、韓国ではまだブラックミュージックが定着していなかった。SOLIDやパク・ジョンヒョン(リナ・パーク)のようなアメリカ育ちのR&Bミュージシャンがメジャーシーンで評価され、JOOSUC、GARION、Dynamic DuoといったHip Hopミュージシャンがインディーシーンにムーブメントを起こしていた時代。こうしたなか、ブラックミュージックの神髄を追求したのが、ASOTO UNION
・彼らの音楽には、60-70年代のハーレムで生まれた野性的な音のような「深み」が感じられる。こうした音楽を作り出しているのは、ボーカルとドラムを担当するキム・バンジャン。もともと「オンニネイバルグァン」のメンバーだったが、ブラックミュージックに傾倒して脱退。ASOTO UNION解散後も、WINDY CITYで野性的なリズムを追求している
・ほかのメンバーたちもASOTO UNION解散後、それぞれが音楽性の高いバンドで活躍し、自分なりの音楽を追い求めている
◆ 「We don’t stop」
・ダンピングを効かせたベースが印象的。彼らが追い求めるグルーブを体じゅうで感じられる1曲
◆ Mad Funk Camp All Starz」
・Dynamic Duoとのコラボナンバー。20年前、韓国におけるブラックミュージックの世界を切り開いたミュージシャンたちの豪華競演
・キーボードの音が秀逸。キーボード担当のイム・ジフンは、オルガンを弾かせると韓国でナンバーワン
◆「Think About‘chu」
・ 彼らの代表曲。現在でも多くのミュージシャンにカバーされている。
・「R&Bっぽい曲」が多い韓国の音楽界において珍しい「本物のR&B」。自信を持っておすすめしたい1曲。
2023-11-23
2023-11-22
2023-11-17