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旅行

韓国の伝統武術「跆拳道」の総本山、国技院

2011-03-15

韓国の伝統武術「跆拳道」の総本山、国技院

韓国の住宅街なら2、3カ所はあるという跆拳道(テコンドー)の道場。全国にある道場は1万あまりで、 跆拳道を習っている人の数は7百万になるとされています。韓国の人たちにとって、 跆拳道はカラダを鍛えるだけのスポーツではありません。特に、子供たちにとっては礼儀作法を学べる教室であり、友だちと触れ合うことができるコミュニケーションの場にもなっているのです。

韓国の伝統的な武術だった跆拳道は、1986年のアジア大会をはじめ、1988年のソウルオリンピックと1992年のバルセロナオリンピックで公開競技として紹介され、2000年のシドニーオリンピックからは正式種目に採用されています。現在、世界200カ国に12万の道場があって、7千7百万人が跆拳道を習っています。

跆拳道の本当の魅力を知りたいと思ったら、ソウル江南区(カンナムグ)駅三洞(ヨクサムドン)にある国技院(クッキウォン)に行ってみましょう。韓国の国技、跆拳道を紹介し、広めるために作られた国技院はソウル地下鉄2号線、江南駅の8番出口を出て国技院交差点方面に歩いて行くと、右手にある坂の上にあります。韓国の伝統的な屋敷、韓屋(ハノク)をイメージした屋根が印象的な国技院は人も車も多い江南駅の近くにありますが、公園の中にあるため、にぎやかな江南とは思えないくらい静かです。

1972年に設立された国技院(クッキウォン)は、世界跆拳道本部の役割を果たしています。昇段テストを実施して証明書を発行したり、指導者を育成して海外に派遣したりもします。道場で教えている師範も国技院で資格を取っています。つまり、国技院は跆拳道の審査と教育を担当する跆拳道の産室といえます。

地下1階、地上3階建ての国技院は4千平方メートルほどの規模の建物で、3千人が同時に入れる競技場、テコンドーの理論を教える講義室、跆拳道記念館、食堂や更衣室などが設けられています。毎週月曜日と金曜日の午前、国技院では跆拳道の演武示範が行われています。また、昇段テストのある日にはその進行過程を見学することもできます。国技院の示範団が結成されたのは1974年、彼らは世界100カ国あまりを回りながら、韓国の国技、テコンドーを紹介しています。国技院の演武示範では跆拳道の基本的な動作のプムセ、二人の選手が向かい合って勝負するキョルギ、手や足で分厚い松の板を割る撃破(キョッパ)など、ダイナミックな跆拳道の技が次々と披露されます。

跆拳道の競技を見たあとは跆拳道記念館にも行ってみましょう。跆拳道記念館は示範競技が行われた本館の裏にある建物の2階にあります。1991年11月にオープンした跆拳道記念館には2つの展示室があって跆拳道に関する資料2千5百点あまりをはじめ、オリンピックや世界跆拳道大会で取ったメダルやトロフィー、跆拳道が歩んできた歴史が紹介しています。記念館がある建物の近くには八角屋根の東屋、八角亭(パルガクチョン)もあります。1975年に建てられたこの八角亭(パルガクチョン)は静かな国技院の境内に風情を添える建物で、記念撮影のスポットとしても人気があります。

国技院では韓国の武術、跆拳道の伝統を守り、世界に広げていくために、さまざまなイベントも開いています。昇段テスト、師範を養成するための教育、示範競技などだけではなく、秋には恒例の世界テコンドー祭りも開かれています。国技院に行くと、韓国の伝統文化、テコンドーの魅力に触れることができます。

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