日本による植民地時代に徴用された韓半島出身者を追悼するため、群馬県高崎市の県立公園に設置されている朝鮮人追悼碑について、群馬県が行政代執行で撤去する方針を固めました。これについて、韓国外交部の当局者は、「両国の友好関係を阻害しない方向で解決できることを期待している」とコメントしています。
日本のメディアによりますと、群馬県高崎市の県立公園「群馬の森」に設置された朝鮮人追悼碑について、最高裁で撤去が確定しているにもかかわらず、追悼碑を管理する市民団体が撤去を行わないことから、群馬県が「行政代執行」によって撤去すると団体側に通知したことが23日、分かったということです。
この追悼碑は、朝鮮人労働者を慰霊する目的で、2004年に設置されたもので、「政治的行事を行わない」という条件で、県が10年間の設置許可を出していました。
しかし、2012年に追悼碑の前で開かれた追悼式で、参加者が「強制連行の歴史を全国に訴えたい」などと発言したため、県は2014年、設置の許可を更新しませんでした。
追悼碑を管理する市民団体は、この措置が不当だとして裁判を起こしましたが、2022年に最高裁で県の処分を適法とする判決が確定しました。
県は団体側に撤去を求めましたが、団体側がこれに応じなかったため、県は行政代執行に踏み切る方針を固めたということです。
これについて、韓国外交部の当局者は23日、記者らに対し、「韓日間で必要な意思疎通を行っている。両国の友好関係を阻害しない方向で解決できることを期待している」と述べました。