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国際

韓国野党 汚染処理水放出めぐりIAEA事務局長と面会

Write: 2023-07-10 10:12:04Update: 2023-07-10 11:22:31

韓国野党 汚染処理水放出めぐりIAEA事務局長と面会

Photo : KBS News

福島第一原発に溜まる汚染処理水の海洋放出をめぐり、最大野党「共に民主党」は9日、IAEA=国際原子力機関のグロッシ事務局長と面会し、IAEAの報告書について、「中立性を欠いた日本に偏向した検証だ」と批判しました。これに対してグロッシ事務局長は、「日本の計画は、国際的な安全基準に合致している」とする従来の立場を改めて強調しました。 
 
グロッシ事務局長は、福島原発からの海洋放出に関するIAEAの報告書について説明するため、7日から10日まで韓国を訪問していました。
 
「共に民主党」で海洋放出の「阻止対策委員会」の顧問を務める禹元植(ウ・ウォンシク)議員は面会で、「IAEAは一貫して海洋放出を支持してきた」としたうえで、「周辺国への影響を十分に調査せずに結論を出したのは、日本に偏向した調査であり、周辺国の権利に対する侵害だ」と批判しました。
 
同じく阻止対策委員会の魏聖坤(ウィ・ソンゴン)委員長は、IAEAの報告書に遺憾の意を示したうえで、日本に対して海洋放出の延期と代案の検討を求め、IAEAも賛同するよう呼びかけました。
 
グロッシ事務局長は、「日本の海洋放出計画は、国際的な安全基準に合致している」と改めて強調したうえで、「計画通りに履行されるよう、海洋放出が終わるまでの数十年間、IAEAが福島に常駐する」と説明しました。
 
共に民主党の李素永(イ・ソヨン)院内報道官は面会後の記者会見で、「グロッシ事務局長は、われわれがIAEAの報告書に対し遺憾の意を示したことについて、直接的な回答を避けた」としたうえで、「海洋放出の延期と代案の検討についても回答を避け、報告書に記載された内容を繰り返した」と明らかにしました。
 
ただ、WHO=世界保健機関やIMO=国際海事機関など国際機関とともに新たなガバナンスを設け、汚染処理水の海洋放出が海洋生態系と人類の健康に及ぼす長期的な影響を分析する必要があるとした「共に民主党」の提案については、グロッシ事務局長も必要性に共感し、真剣に検討する意向を示したということです。
 
一方、IAEAはこの日、「共に民主党」が先月書面で送った14項目の質疑に対する回答を提出したということで、「共に民主党」は今後、内部での検討を経て内容をメディアに公開する計画です。

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